ヤマトホールディングスは、10月1日よりヤマト運輸の「ネコポス」に変わる新サービス「クロネコゆうパケット」の取り扱いを開始した。これは郵便受け投函型サービスの配送業務を日本郵便へ委託したもの。まだ一部地域での運用にとどまるが、今後は全国に展開していく予定という。
文/フルロード編集部、写真・図/ヤマトHD
ヤマトHDと日本郵政の業務提携
今回の新サービス「クロネコゆうパケット」への移行は、2023年6月19日に日本郵政とヤマトHDが締結した基本合意書に基づく施策で、ヤマト運輸の「ネコポス」や「クロネコDM便」を含めた郵便受け投函型サービスの配送業務を日本郵便へ委託するというのが合意の内容である。
提携を受けてヤマト運輸のメール便「クロネコDM便」のサービス終了は2024年1月31日(業務移行は2月1日)が予定されるが、それに先行し小型薄物荷物のポスティングサービス・ネコポスが一部地域で終了。
その後継サービスとして、日本郵便の配送網を活用したクロネコゆうパケットの販売が10月1日より終了地域で始まった。
新サービスでは、荷物の受付(営業所)およびセールスドライバーによる集荷、引受郵便局への輸送はヤマトが行ない、日本郵便は配達郵便局への輸送および戸口配送(郵便受けに投函)までを担う。
販売エリアは現在、北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県、栃木県、群馬県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、岐阜県、愛知県、三重県(1道15県)だが、順次拡大し新サービスに置き換わる予定だ。
ベースとなる郵便のゆうパケットは、郵便ポストに投函し発送可能であることや、厚さ3cm(最大)、2cm、1cmといった梱包サイズに応じて(税込)360円、310円、250円といった全国一律料金が設定されるサービス。
いっぽうクロネコゆうパケットは、梱包サイズはゆうパレットの規格に統一されたが、発送はセールスドライバーによる集荷か営業所単位での受付、料金体制は数量などの諸条件に応じた顧客ごとの価格設定となる。
今回の新サービスは日本郵政とヤマトHDの協業の第一弾。2024年問題が目前に迫り、深刻な人手不足・輸送力不足が懸念される中、両社は、お互いの強みを活かした分業を行なうことで持続可能な物流サービスを推進を図りたい考えだ。
【画像ギャラリー】ヤマト運輸の「ネコポス」が一部エリアで終了!! 後継の新サービス「クロネコゆうパケット」とは?(6枚)画像ギャラリー