超短納期を誇るパブコの大型平ボディ完成車「ザ・ブロック」に待望のクレーン仕様が登場!! ユーザーの要望に応えて設定されたザ・ブロック クレーン仕様のプロトタイプを取材したので紹介しよう。
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
2023年12月発売「フルロード」第51号より
最短35日の超短納期を実現する「ザ・ブロック」
トラックボディ(荷台部分)には、トラックメーカーがシャシーとボディをコンプリートで販売する「メーカー完成車」と、「民需」や「つくりボディ」と呼ばれる受注生産車の2種類が存在する。
メーカー完成車は、ウイングボディ/バンボディで主流の販売形態で、当初は何も付いていないドンガラのボディに必要最低限のオプションを後付するレベルだったが、最近はさまざまなオプションを盛り込んでコンプリートで提供する販売形態が主流となり、ユーザーから広く受け入れられている。
一方、受注生産車は大型平ボディで主流の販売形態で、ユーザーごとに仕様が異なるため、基本的にすべてオーダーメイド。当然、納期は長くなりがちで、地場の架装メーカーでは数カ月〜数年は当たり前と言われている。
パブコでは、生産工程を細かく分割することで大型平ボディの納期(仕様確定〜納車まで)を最短45日まで短縮化することに成功。2020年には、さらなる短納期化を目指して開発した大型平ボディ完成車「ザ・ブロック」を市場投入している。
ザ・ブロックは、昨今のウイングボディのメーカー完成車のように、基本仕様にオプションを追加していくセミオーダーシステムを採用しているのが最大の特徴。これによりユーザーごとに異なる用途/目的に対応しながら短納期化を実現。納期は最短35日という。
ユーザーの要望に応えてクレーン仕様を新設定
ザ・ブロックのラインナップは当初、3軸高床6×2シャシー向けのみだったが、のちに4軸低床8×4シャシー向けも追加設定された。
基本仕様のスペックは、車両寸法が全長11990mm×全幅2495mm×全高3060mm(3軸高床)もしくは2920mm(4軸低床)で、荷台寸法が内法長9600mm×内法幅2400mmというオーソドックスなもの。架装ベースは国産4社の大型トラックが対象だ。
オプションは豊富に揃っており、例えば床板は取材時点でアピトン材が標準仕様だが、厚さの異なる2種類の亜鉛鉄板仕様や、縞鋼板仕様も用意。さらに今後は竹床材が標準仕様となる予定という。
アオリは3方開が基本だが、オプションで5方開としたり、アオリの高さを変更することも可能。床フックの追加、ヒンジやハンドルのステンレス化、シャシーフレームの耐塩害塗装なども対応する。
さらに今後、新たにクレーン仕様も追加される予定だ。クレーン仕様はザ・ブロック販売当初から構想され、営業先で要望が多かったことから新設定される。
仕様/オプションは通常のザ・ブロックと共通で、クレーンメーカーはタダノと古河ユニックが選択可能。荷台寸法は内法長8750mm×内法幅2400mmだ。
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