大排気量で多気筒エンジンが気持イイというわけではない。さまざまな要素が絡み合い、「気持ちよさ」となって伝わるのだ
加減速の感覚と共に大事な要素となるのが体に伝わる音と振動。つまりスポーツモデルだけでなく、ミニバンやコンパクトカーなど、どのようなクルマからも感じることが出来るというわけだ
トヨタ ヤリス(1.5ガソリン)。1.5L直3DOHC 120ps/6000rpm 14.8kgm/4800~5200rpm
ベーシックなエンジンでありながら、6MTを通じて回転と速度が上昇する時の音と振動のビブラートが「えっ!?」と思うほど気持ちよかったりする
パワーは大きくないが、回転の上昇がスムーズ。3気筒、イイネ!
ホンダ シビックe:HEV。2L直4DOHC+モーター 141ps/18.6kgm(エンジン) 184ps/32.1kgm(モーター)
まず、ホンダの2L自然吸気エンジンのフィールが素晴らしく気持ちイイ。これは音と振動がもたらすもの
一方、加速感は電気モーターがもたらすもので、自分の意志より少しだけ多めに加速する快感がある
トヨタ ヴェルファイア(2.4ターボ)。2.4L直4DOHCターボ 279ps/6000rpm 43.8kgm/1700~3600rpm
加速感もまずまずイイけれど、4気筒ターボにビブラートがいい感じでかかる。8ATとの相性もイイ
「ミニバンなのにエンジンが気持ちイイ!」という意外性や、アクセルを踏んでいっても安定しているシャシーも関係アリ
日産 フェアレディZ。3L・V6DOHCターボ 405ps/6400rpm 48.4kgm/1600~5600rpm
騒音規制クリアのためほとんど無音に近いのに、ZのV6ツインターボ(VR30DETT型)が気持ちいいのは、ほぼ加速感によるものだ
V6ターボとしては高回転型で、6400rpmで最大出力を発揮する。トップエンドまで突き抜けるぜ!
スズキ スイフトスポーツ。1.4L直4DOHCターボ 140ps/5500rpm 23.4kgm/2500~3500rpm
これぞダウンサイジングターボの快感です。アクセルを踏むと即座にタービンが回って、小排気量とは思えないトルクで加速が始まる。それが快感!
スイスポのエンジンは上まで引っ張ってもあんまり元気は出ないけど、日常的に快感が楽しめる
スバル WRX S4。2.4L水平対向4DOHCターボ 275ps/5600rpm 38.2kgm/2000~4800rpm
2.4Lという排気量が生む余裕のパワー&トルクに加えて、水平対向のスムーズさがイイ
電光石火の疑似シフトアップを繰り出すCVTのスバルパフォーマンストランスミッション(SPT)が、快感の増幅に多大な貢献をしている
日産 ノートオーラ。1.2L直3DOHC+モーター 82ps/10.5kgm(エンジン) 136ps/30.6kgm(モーター)
e-POWERは電気モーターで加速する。EV同様、ドンとトルクが出て加速が始まるのが単純に気持ちイイ
オーラはノーマルよりパワーもあってさらにイイ。エンジンが黒子に徹していて静かになったのもプラス
マツダ CX-60。3.3L直6DOHCディーゼルターボ 231ps/4000~4200rpm 51.0kgm/1500~3000rpm
直6ならではのスムーズな回転フィールと、ディーゼルのほのかな振動のハーモニーが、ジェントルかつ力強い快感を醸し出す
何しろ今や世界的に希少種の直6。さらにディーゼルときたらマジで侮れない
ここからは輸入車にも触れていこう。まずはフェラーリ プロサングエ。6.5L・V12、DOHC 725ps/7750rpm 73.0kgm/7000rpm
もう買えない812GTSに乗ってブッたまげた。パワーありすぎのFRで全開にすると即死しそうだけど、踏まずにはいられないすさまじい快感。さすがV12自然吸気の帝王。同じエンジンのプロサングエも問答無用!
アストンマーティン DB11。5.2L・V12、DOHCターボ 639ps/6500rpm 71.4kgm/1500rpm
NAのプロサングエに対して、こっちはV12ツインターボの快楽帝王。ツインターボだが自然吸気のような自然なフィーリング。5.2Lターボなのに、たったの(?)639psしかないのが効いている
ランドローバー ディフェンダー。3L直6DOHCディーゼルターボ 300ps/4000rpm 66.2kgm/1500~2500rpm
これが究極の快感ストレート6ではないか? と真剣に思っている。快感ならBMWのストレート6より上。ディーゼルだけど回転フィールやサウンドがメチャメチャいいっ! ディスカバリーにも搭載されている