ノートPCやスマホ、BEVの普及や価格を決定づけるリチウムイオンバッテリー。開発に貢献したのは日本人の吉野彰氏。この功績で2019年にノーベル賞を受賞した。スマホやPCとBEVで決定的に異なるのが「使用量」。BEVはリチウムイオンバッテリーをスマホの数千台ぶん使う
アムネスティの調査によると、コンゴ民主共和国におけるコバルト(世界の産出量50%を占める)のうち20%が同国南部で「手作業」で採掘されているとのこと。由々しき人権問題であり、世界中の人権団体が問題視している https://www.amnesty.or.jp/library/report/pdf/drc_201606.pdf
スマホやノートPCの普及によって一気に世界需要が急増したバッテリー。世界中で技術開発が続いているが、「BEV用」についてはなにしろ「使用量」が膨大なため、「廃棄≒リサイクル」の問題に関して、いまだ解決の糸口が見つかっていない
日本企業ではトヨタが全固体電池の搭載と市販化を「2027-2028年頃」と公表。いくつかある技術的なブレイクスルーのひとつを突破したとのこと。発表時、多くの経済系メディアでは「BEV普及のゲームチェンジャーに」と報道され、本誌としても登場が楽しみだが、実際に発売できても課題が多い…というのが今回のテーマです
ジャパンモビリティショー2023で公開されたレクサスLF-ZC。2026年頃に市販予定とのこと。次世代電池(全固体電池ではないが「パフォーマンス版」と呼ぶリチウムイオン電池)が搭載され、満充電での航続距離は1000kmに達するという。もちろんこういう超高級車は、自宅とレクサス販売店に高性能充電器を用意しておけばカバーできるが、しかし「普及」を考えると、こういう技術だけでは足りないことがわかる