ジャパンモビリティショーのレクサスブースにドーンと鎮座しているのが、新世代フラッグシップのレクサスLF-ZL。え、よく考えたらこれレクサス版センチュリーじゃないの?
文/ベストカーWeb編集部、写真/ベストカーWeb編集部
■ホイールベースはなんと3350mm!
ジャパンモビリティショーで、レクサスは「LF-ZC」「LF-ZL」という2台のコンセプトカーを発表した。2035年に完全EVブランドへと変身するだけに、どちらのクルマも電動化のワクワクする未来をラグジュアリーに包んだモデルだ。
中でも存在感を放っていたのが、大型サルーンモデルの「LF-ZL」。片側のドアを前も後ろも開け放って、広大な室内を見せびらかしているが、オットマンまで備えたリアシートを見ていてある思いに駆られた。「これってレクサス版のセンチュリーじゃね?」
実際、その室内はショーファーカーを思わせるものだ。モダンさをまとったフロントシートに対してリアセクションはクリーム色で完全に作り分けられており、リアシートは上質なモケットで覆われている。
左右席の真ん中には固定式アームレストがあり、顔の高さには環境に優しいバンブー(竹)による仕切り板まで付く。足元の広さは足が組めるといったレベルではなく、もはやフルフラットになる航空機のビジネスクラス級だ。
ちなみにLF-ZLの全長は5300mmという巨艦。全幅は2020mm、全高は1700mmだ。室内が広大なのも無理はない。ホイールベースを聞いたら3350mmという超ロングタイプだった。
このボディの核となっているのは、ボディをフロント、センター、リアという3つの部位に分割したギガキャストという新しい工法。製造上の効率化を高めつつ、デザイン自由度や剛性を高めた全く新しい製造方法だ。
同時公開されたLF-LC同様に、操縦桿スタイルのヨークステアリングを持ち、助手席前面には巨大なディスプレイが備わる。このあたりのデザインは、近未来のレクサスに共通するスタイルとなるのかもしれない。
ソフトウェア系が車両OS「Arene(アリーン)」で統合制御される点も同じ。インフォテインメントはAIと連携する音声認識対応だから、頭のいい執事に付き添われる気分でドライブが楽しめそうだ。
ご承知のとおり現在のレクサスではLSがフラッグシップに君臨しているが、電動化とともに、このLF-ZLが新たなフラッグシップに置き換わるものと予想される。ただしLF-ZLのしつらえはLSを超えているから、トヨタのセンチュリーにあたるモデルになるのではないかと予想するわけだ。
電動化はパワートレインのみならず、自動車デザインに新たな自由度を生み出している。レクサスの新しいフラッグシップに期待しよう。
【画像ギャラリー】セダンとSUVのハイブリッドのようなLF-LZの姿をチェック!(8枚)画像ギャラリー
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