今からちょうど30年前となる1995年6月18日、ル・マン24時間レースで衝撃のデビューウィンを飾ったマクラーレンF1 GTRは世界をあっと驚かせた。その瞬間を覚えている者にとっては、まさに神話の始まりだった。あの歴史的勝利から30年という節目に、マクラーレンは再び新しい伝説に火を灯したのだった。
文:ベストカーWeb編集部/写真:McLaren、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】見た目も中身もすべてが特別!! 見ているだけでル・マンが味わえる750Sを隅々までじっくり!!(12枚)画像ギャラリール・マン24時間レース総合優勝の記憶が蘇る
世界3大レースのひとつである、ル・マン24時間レース初参戦で総合優勝。マクラーレンF1 GTR #59が成し遂げた偉業は、今も語り継がれている。
ドライバーはJJ・レート、ヤニック・ダルマス、関谷正徳という当時のトップランナーたち。3台のF1 GTRがトップ5に入るという、まさに圧巻のデビューだった。
そして2025年、その伝説にオマージュを捧げるかのように誕生したのが、750Sル・マン・スペシャルエディションだ。ベースはもちろん、すでに「現行最速」との呼び声高い750S。だが、このモデルには、それだけでは語れない意味”と物語がつまっていた。
特別仕様最大のポイントは、カスタムメイド製作部門であるマクラーレンスペシャルオペレーションが手がけたハイダウンフォースキットの装着だ。
中身を見てくと、フロントには拡大されたカーボン製スプリッター、リアにはグロスブラックのカーボン製アクティブ・リアスポイラー(エンドプレート付き)。そして、特徴的なルーフスクープと贅沢な内容っぷり。
これらの空力パーツにより、750S比でダウンフォースは約10%向上。まさに、マクラーレンF1 LMを彷彿とさせる本気のエアロが与えられているのだ。
専用エアロキットの搭載でもはや性能はレーシングカー!!
ボディカラーは2色で、総合優勝を飾った#59を彷彿とさせるル・マン・グレーと、ブランドの情熱を体現した王道色のマクラーレン・オレンジ。
どちらも、5スポークのLM専用ホイール(ステルス仕上げ)、F1ゴールドのキャリパー、チタン製エキゾーストフィニッシャーなど、特別感あふれるディテールに彩られている。さらに、センターキャップにはブルー/レッドのアクセントが加わり、レース魂を視覚で感じさせてくれる。
内装もまた特別だ。テーマは、落ち着きと洗練が融合したカーボンブラック×ダブグレーと重熱のコントラストが際立つカーボンブラック×マクラーレンオレンジの2種類。
どちらの仕様にも「Le Mans」ロゴ入りのヘッドレスト、特製フロアマット、専用デディケーションプレートが標準装備。触れるたび、目にするたびに“その日”の栄光が蘇る。そんなコクピットだ。
心臓部には4L V8ツインターボ「M840T」ユニットを搭載し、最高出力は750PS。モノケージIIシャシーとプロアクティブ・シャシー・コントロールIIIを組み合わせたこのマシンは、ただの記念モデルではない。そう、走りもガチ。それがマクラーレンの「記念モデル」流儀なのだ。
そのほかオプションで装着できる「サーキットレコードプレート」には、1995年のル・マン制覇の記録と、マクラーレンが唯一成し遂げた“モナコGP、インディ500、ル・マン”制覇=トリプルクラウンの名誉が刻まれる。それは、マクラーレンという名の証なのだ。
















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