日本のハイトワゴンブームを牽引するワゴンRがフルモデルチェンジし、6代目となった。先代ワゴンRは2012年8月登場だから、約4年半ぶりということになる。
今回のモデルチェンジでは、新デザインの採用やハイブリッド機能、先進安全装備の強化がはかられた。さっそくその内容を見ていこう。
文:WEB ベストカー編集部/写真:WEB ベストカー編集部
燃費性能だけではない! 各種性能を最大化
2017年2月1日に発表・発売となった新ワゴンR。変更点はいろいろとあるが、今回のモデルチェンジのポイントを4つにわけて紹介しよう。
1. 「新定番スタイル」「スタイリッシュ」「ストロング」という個性違いの3つのデザイン
2. 室内空間をさらに広げる新プラットフォームの採用
3. モーターのみで走行できるマイルドハイブリッドの強化
4. 歩行者検知にも対応した先進安全装備
新モデルの写真を見てもらえばわかるように、今回のワゴンRは、これまでのワゴンRのデザインとはやや雰囲気が異なる。初めて見ると「これ、ワゴンR?」と思う人もいるかもしれない。
しかも、デザインがグレードにより3つ用意されたことも大きなポイントだ。
幅広いユーザー層に対応する「新定番スタイル」(FA、ハイブリッド FX)、スポーティで「スタイリッシュなモデル」(ハイブリッド FZ)、そして迫力のあるフロントマスクで強烈な存在感を放つ「ストロングなモデル」(スティングレー)という構成になる。
これまでのスティングレーのデザインでは物足りなかったユーザーも、新モデルではさらに選択肢が増えた格好だ。
外観のデザインだけでなく、室内空間の進化もさらに進んでいる。これまでのワゴンRでも十分な広さの室内空間を実現していたが、今回のモデルでは、さらに室内長で285mm、室内幅で60mm広くなっている。これは、新プラットフォームを採用したことで、エンジンルームを小さくできたことによる。
また、広さだけではなく、前後方の視界の改善やヒップポイントの見直しにより、乗り降りしやすいよう工夫がなされている。
新型モデルでは、マイルドハイブリッドの強化も行われている。モーターのパワーとリチウムイオンバッテリーの容量をアップさせることで、モーターのみによるクリープ走行を実現。
渋滞時などでは、エンジンでの走行距離が減り、燃費の改善が期待できる。また、発進から約100km/hまでの加速時も、モーターによるアシストが行われ、エンジンの負担を軽減する。
カタログの燃費値を先代モデルと比較すると、33.0km/L→33.4km/L(ハイブリッド FZ 2WD)と飛躍的な伸びではないが、より厳しい使用条件での燃費改善に期待をしたい。
最後に安全装備の進化を紹介しよう。新型ワゴンRでは、これまでの赤外線レーザーレーダーだけでなく、単眼カメラも使用するシステムにアップグレードされた。名称も「デュアルセンサーブレーキサポート」となる。
単眼カメラを採用したことで、歩行者検知にも対応。衝突の可能性がある場合は、警報や自動ブレーキなどにより、衝突の回避をはかってくれる。
また、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる「誤発進抑制機能」(前方のみ)にも対応した。
なお、モデルラインナップは、ワゴンRが「FA」「ハイブリッド FX」「ハイブリッド FZ」、ワゴンRスティングレーが「L」「ハイブリッド X」「ハイブリッド T」で、それぞれに2WD(FF)と4WDモデルが用意される。
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