月に200店のディーラーを回る遠藤徹氏。その遠藤氏が足で稼いだディーラーでの最新情報を毎回お届けするのがお馴染みの「地獄耳スクープ」。
今回は新型プリウスPHVの売れ行きへの不安、日産の決算セール、そして新型SKYACTIVの情報にも注目!!
文:遠藤徹/写真:トヨタ、ホンダ、三菱
ベストカー2017年3月10日号
販売店サイドの新型プリウスPHVの不安とは?
2月15日、いよいよ新型プリウスPHVが発売されます。トヨタは月販3500台と強気の販売計画を策定していて、当面5000店舗に1台ずつの試乗車と展示車の両方を配置し、増販攻勢をかける構えです。
すでにかなりの予約が入っているため1月下旬現在の納期は5月のゴールデンウイーク明けとなっています。
それでも取扱店の営業担当者は、今後好調な販売が続くかどうか不安顔です。絶対的な価格の高さと充電設備が充分に行き届いていないからです。
車両本体価格は新型プリウスよりも70万~100万円程度高い。オプションや充電設備、諸経費を含めると上級グレードだと400万円を超えてしまいます。
普通の充電設備は10万円程度ですが、100ボルトで14時間、200ボルトは3時間かかります。各販売拠点には急速充電器があり30分で可能ですが、80%しか充電ができないうえに、まだ絶対的な設置数が少ないのがネックになっています。
決算セールを低金利残価設定クレジットで増販攻勢
日産は3月末までの今期決算セールを実質年利0.1〜2.9%の低金利残価設定クレジットで盛り上げ、増販攻勢をかける方針です。車種別に実質年利を分けて実施します。電気自動車のリーフは0.1%。
セレナ、エルグランド、スカイラインを1.9%。エクストレイル、ジューク、キューブ、軽自動車を2.9%としています。
通常だと4.9%なのがセレナのように3ポイント引き下げるとどうなるか? 金利分は30万~35万円も負担減になります。このためセレナは昨年末に受注ピッチがやや頭打ちであったものが、今年に入ってまた売れゆきは好調に転じています。
SKYACTIV「ジェネラル2」は次期アテンザに採用か?
マツダは次世代環境技術の「SKYACTIV」をさらに進化させるべく「SKYACTIVジェネラル2」の開発を進めています。同技術を導入する第1弾は来春にも投入する「次期型アテンザ」が有力となっています。
これは現行直噴ガソリンエンジンをベースに超希薄燃焼と高圧縮比によってNAユニットでありながらハイブリッド並みの実用燃費を実現させるという画期的なテクノロジーです。
今秋開催の東京モーターショー前に技術発表し、同ユニットを技術展示するほか、次期型アテンザのプロトタイプを参考出品する方向で開発を進めています。
以降デミオ、アクセラ、CX-3、CX-5と順次拡大採用していきますが、車種によっては、フルモデルチェンジだけでなくマイナーチェンジや一部改良でも対応するものと思われます。
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