泣く子も黙るフェラーリの伝説「テスタロッサ」が現代に蘇った。正式車名は「849テスタロッサ」。V8ツインターボと3基のモーターを組み合わせたどう猛な肉食系PHEVだ!!
文:ベストカーWeb編集部/写真:フェラーリ
【画像ギャラリー】写真見なきゃ始まらん! 21世紀のテスタロッサをたっぷり!!(32枚)画像ギャラリー伝統の名を現代に受け継ぐ、革新のPHEV
「テスタロッサ」とはイタリア語で「赤い頭」を意味し、1950年代に登場した赤いカムカバーのレーシングエンジンが起源だ。その名は1984年に登場したスーパーカーにも受け継がれ、今もファンの心を掴んで離さない。そんな伝説の名前が2025年、最新技術とともに再び世に出た。
849テスタロッサは、2019年に登場したフェラーリ初のPHEV「SF90ストラダーレ」の後継。ミッドシップに積まれたV8ツインターボと3基の電気モーターを組み合わせ、システム総合出力は驚異の1050ps(イタリア語表記ではcv)に達する。
V8単体でも830psを発生し、ターボやシリンダーヘッドを刷新することで50psのパワーアップを果たした。「849」の意味だが「8気筒で1気筒あたり排気量が499cc」に由来するそうだ。
加えて、フロント2基とリア1基のモーターが構成するe4WDシステムは、トルクベクタリングと組み合わせることで驚異的な加速とコーナリングを実現。0-100km/h加速は2.3秒未満、最高速度は330km/h超を記録する。25kmのEV走行も可能で、街乗りからサーキットまで多彩なシーンで真価を発揮する。
堂々たるボディサイズも注目点だ。全長4718mm、全幅2304mm、全高1225mmというワイド&ローなスタンスは圧巻。ホイールベースは2650mmで、空力を意識したプロポーションと相まって、停車中でもただならぬ存在感を放つ。フロントの黒い塗り分けには、F80や遡って365GTB4 デイトナの面影も漂う。
デザインと走りに宿る「テスタロッサ」スピリット
外観は70年代のスポーツプロトタイプや80年代の幾何学的ラインを引用し、歴代モデルへのオマージュを込めた。特にリアの「ツインテール」デザインや、415kgものダウンフォースを生み出すアクティブエアロは見どころだ。
インテリアは最新HMIとF80由来のゲート式シフターを備え、ドライバーを強烈に包み込む。Ferrari独自のABS EvoやFIVEシステムといった電子制御は“頭脳を持つスーパーカー”と呼ぶにふさわしい仕上がりである。
さらにV8が奏でるサウンドも健在。独自のフラットプレーンクランクにより8300rpmを許容し、電動化時代でも“フェラーリらしさ”を忘れさせない快音を響かせる。静かに街を走る姿も、サーキットで全開にする瞬間も、849テスタロッサは常にドライバーを刺激する。
現時点では日本導入時期や価格は未定。とはいえまさに「赤い頭」の名に恥じない最新モデル。849テスタロッサは、革新と伝統を融合させた究極のPHEVベルリネッタなのである。


































コメント
コメントの使い方最近のフェラーリはデザインのレベルが落ちましたね。日本メーカーのデザイナーが上です。
件のテスタ内装も気に入らない。未来過ぎて気味が悪い。