ダイハツ 新型タフト 市販型の姿を初公開!! 試乗会中止で残念無念…

ダイハツ 新型タフト 市販型の姿を初公開!! 試乗会中止で残念無念…

 これまで年央のデビューがアナウンスされていたダイハツの新型軽クロスオーバー車「タフト」が、4月1日に先行予約を開始した。

 4月上旬にはプロトタイプの試乗会を予定していたが、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受けて中止。

 試乗レポートはお伝えできなくなったが、4月20日に新型タフトの内外装の特徴を先行公開。今回はその内容を紹介しよう。

【画像ギャラリー】気になるカラーバリエーションや細かい装備…新型タフトの今わかるすべてをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2020年4月のものです
文:渡辺陽一郎/写真:DAIHATSU
初出:『ベストカー』 2020年5月26日号


■ライバルはスズキ ハスラー!!! 超えられるか!!?

 まず新型タフトのポイントとなるのがエクステリアだ。ライバルとなるスズキのハスラーが丸目ライトや全体的にソフトな印象を与えるフォルムなのに対し、タフトは四角いヘッドライトでよりスクエアなボディスタイルが特徴。

市販型の姿を初披露!

 ハスラーよりも男っぽくてタフさを感じさせるのがタフトの個性となっている。

ハスラーよりも角ばったフォルムや黒い樹脂のオーバーフェンダーによる力強いデザインが特徴

 また、ディーラーオプションでメッキ加飾のフロントグリル&リアガーニッシュも用意。このメッキパックを装着すれば、よりいっそう精悍な顔つきへと変身する。

左が標準の“すっぴん”仕様、右がオプション装着仕様

 しかし、そのエクステリア以上に大きなポイントといえるのが機能的な室内空間だ。

 そのなかでも最大の特徴が大きなガラスルーフ「スカイフィールトップ」で、これを全グレードで標準装備する。このガラスルーフはUV&赤外線カット機能、開閉できるシェードを装備する。いつでも快適に開放感あふれるドライブが楽しめるのだ。

タフト最大の特徴といえるガラスルーフ「スカイフィールトップ」は全車標準装備。紫外線や赤外線を減らす機能や開閉できるシェードが付いていて、開放感を生み出すとともに快適なドライブが楽しめる

 そして、フレキシブルに使える後席もタフトの魅力。後席のシートバックを前に倒せばフラットなスペースになるので、大きな荷物を載せることも可能。ラゲッジは汚れにくい素材のため、汚れた荷物も気兼ねなく載せられる。

余裕のある広さを確保するリアシートは、2名や3名乗車時ではシートアレンジでラゲッジをより広げることが可能

 詳しいスペックについては今回公表されていないが、タフトはタントで評価の高いDNGAプラットフォームを採用。

 パワートレーンもタントと同様の新型エンジンとCVTが採用されるのは間違いなく、走行性能や乗り心地は期待できそうだ。

リアシートを前に倒せば、フラットで広いラゲッジへと変身。大きなモノも載せられる

 またタントにはない新機能として、停車を保持するオートブレーキホールド機能付きの電動パーキングブレーキを採用するのも見逃せない。

 注目の新型タント、正式デビューは6月になる予定だ。

■グレードはX・G・Gターボの3種類!!!

 ダイハツの販売店では、すでに3種類のグレードを明らかにしている。「正確な価格は5月に入らないとわからない」というが、価格帯を示した資料は用意され、タフトはライバル車のハスラーよりも少し割安になりそうだ。

●グレード構成と2WDの価格予想
・X…約135万円
・G…約149万円
・Gターボ…約159万円

 タフトのエンジンはNAとターボで、プラットフォームを含めて基本的にはタントと共通だ。内装では荷室などが汚れを落としやすい作りになり、アウトドアに適したSUVとして開発された。

ディーラーオプション装着車

 注目される機能は、全車に装着される電動式パーキングブレーキだ。

 車間距離を自動制御できる全車速追従型クルーズコントロール(Gターボに標準装着/Gはオプション)を組み合わせた場合、パーキングブレーキが電動式なら、追従停車時間が長引いた時は自動的に作動させて停車を続けられる。

 タントのクルーズコントロールも全車速追従型だが、パーキングブレーキが足踏み式だから自動作動はできない。追従停車から2秒を経過すると勝手に再発進する。

ディーラーオプションでメッキ調のフロントグリルとリアガーニッシュが装着可能。さらに精悍な雰囲気に

 ライバル車のハスラーと比べたらどうか。外観はよく似ており、最低地上高もタフトは190mm、ハスラーは180mmだ。

 居住性では、後席の足元空間はハスラーが広い。前後席に座る乗員同士の間隔は、ハスラーが1035mm、タフトは900mmに留まるからだ。そしてハスラーの後席は、背もたれを前方に倒すと座面も連動して下がり、フラットで大容量の荷室になる。

 前後スライド機能も備わり、アレンジはすべて左右分割式だ。その点でタフトの後席は、足元空間がハスラーよりも狭く、各種のシートアレンジも備わらない。その代わりタフトでは座面が固定されるため、座り心地を向上させやすい。

 メカニズムでは、ハスラーにはマイルドハイブリッドが備わり、2WDのノーマルエンジン車はWLTCモード燃費が25km/Lだ。タフトにはこのような燃費節約機能はなく、20.5km/Lになる。

 その代わりタフトは装備が充実する。ハスラーのパーキングブレーキは足踏み式だから、全車速追従型クルーズコントロールで停車しても、2秒を経過すると再発進する。

 このほかタフトには、ハイビーム状態を保ちながら対向車や先行車の眩惑を抑えるアダプティブドライビングビーム、車線の中央を走れるように操舵支援を行うレーンキーピングアシスト、大型ガラスサンルーフなどが用意される。

 従ってシートアレンジや燃費などの基本機能を大切にするならハスラー、先進装備を重視するならタフトという選び方になる。

■主な装備の特徴
・ヘッドランプはベーシックなXもLED
・後席のリクライニングとスライド機能は非装着
・全車速追従型クルーズコントロール+レーンキ−ピングアシストを設定(Gにオプション/Gターボには標準装着)
・パーキングブレーキは全車が電動式

■タフト ターボ・2WD車 予想諸元
・全長×全幅×全高:3395×1475×1630mm
・ホイールベース:2460mm
・最低地上高:190mm
・車両重量:840kg
・エンジン:直3DOHCターボ
・排気量:658cc
・最高出力:64ps/6400rpm
・最大トルク:10.2㎏m/3600rpm
・トランスミッション:CVT
・タイヤサイズ:195/65R15
・WLTCモード燃費:20.5km/L(4WD・19.5km/L)
※表内のデータは渡辺陽一郎氏調べ
※アルミホイールはGとGターボに標準装着(Xはスチール)

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