■初のe-POWER専用車に!
パワートレインは、電動車のe-POWERのみに絞った。システムは、他のe-POWER同様に1.2Lの3気筒DOHCエンジンと電気モーター、リチウムイオン電池を組みわせたもの。
キックスの電気モーターは、最高出力129ps、最大トルク260Nmを発揮させることで、あらゆるシーンで力強い加速とスムーズな走りを実現しているという。
e-POWERならではの特徴的な運転スタイルが、アクセルの踏み戻し操作で車速の調整が可能な「e-POWERドライブ」だろう。
もちろん、キックスでも電動車らしいワンペダル感覚での運転が行え、ブレーキペダルを踏む回数が減少することで、運転が楽になり、ドライバーの疲労軽減が期待できる。
当然、燃費効率にも優れており、WLTCモードで21.6km/L(JC08モード:30.0km/L)となり、ジュークよりもサイズアップしながら、経済性が高まっていることが分かる。
駆動方式は、e-POWERなので、FFのみとなるが、そもそもキックスに4WDの設定がないため、これは都市型クロスオーバーのキャラクターを意識した設定なのだろう。
ジュークも4WD仕様は、GTやNISMOなどの高性能モデルに限定されていた。
■充実の安全装備を誇る
先進技術は、e-POWERだけでなく、高速道路での長距離運転と渋滞での疲れを軽減させる日産の先進運転支援機能「プロパイロット」を全車に標準化。
システムは、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた高性能タイプを採用することで、より遠くの先行車の状況を検知し、スムーズな操作を可能とした。
この他にも、衝突被害軽減ブレーキである「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」やご発進抑制制御を行う「踏み間違い衝突防止アシスト」などの安全機能を標準搭載することで、全車がサポカーSワイドに該当する仕様となっている。
また緊急通報が可能な「SOSコール」も標準化された。プロパイロットに代表される先進機能の充実化は、日本仕様の特徴でもある。
■機能が充実するも価格は……
日産でも最新のコンパクトクロスオーバーが選べるようになり、電動化技術「e-POWER」や運転支援技術「プロパイロット」などの最新機能が全車標準化されることは朗報。
だが、一方で、エントリー価格の高さが気になるのも事実。日産広報部によれば、日産の最新技術を多くの人に体感していただくべく、思い切ったグレード構成にしたとのこと。
そのため、小将来的には、仕様の拡大なども期待できるかもしれない。電動化と先進機能を武器にしたちょっと欲張りな小型SUVが、どれだけのファンを集められることが出来るか、注目だ。
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