新型BT-50の開発元! いすゞ D-MAXとは
D-MAXは、いすゞがジェミニなどの乗用車を自社で開発していた頃からあったロデオを前身とするモデルで、初代モデルは2002年に登場した。
D-MAXもタイ国で生産され、当時は以前のマツダとフォードのようにいすゞと深い関係があったGMとの共同開発で、GMが販路を持たない地域ではブランドを変えるなどしてD-MAXの兄弟車が販売されていた点はBT-50とよく似ている。
D-MAXは初代モデルだった2005年にはタイ国で約16万3000台を販売した人気車で、2011年には2代目モデルに移行。
現行型3代目モデルは2019年の登場で、3代目モデルからはOEM供給を含めGMとの関係はないピックアップトラックとなった。
現行D-MAXも最大積載量1トンで、ボディタイプは2ドアの「シングルキャブ」、これにマツダ RX-8のような観音開きドアを加え、キャビン内の荷物置き場を持つ「エクステンドキャブ」、4ドアの「ダブルキャブ」を持つなど、ピックアップトラックとしてオーソドックスである。
しかし、内外装は最近のピックアップトラックはどれもそうだが、実に乗用車的で、前述したようにタイ国では乗用車代わりに使われていることがよく理解できる。
エンジンは、小型トラックのエルフに搭載されるものとの共通性もある3L・4気筒ディーゼルターボ(最高出力190馬力/最大トルク45.9kgm)と1.9L・4気筒ディーゼルターボ(最高出力150馬力/最大トルク35.7kgm)の2つを搭載する。
前者はピックアップトラックとして標準的なものだが、後者は「いすゞにそんなエンジンがあるのか」と感じる目新しいものだけに乗用車用としての他社への供給など、興味深いところもある。
加えて後者は前者に対し同じような仕様のクルマ全体で85kg軽いというメリットも見逃せない。なおトランスミッションはそれぞれのエンジンに6速のATとMTが設定される。
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自動ブレーキや運転支援システムなど対応すべき点も多いにせよ、新型BT-50は日本導入を検討する価値のあるモデルに感じる。
というのも日産も三菱自動車もピックアップトラックがあるにも関わらず、堅調に売れているハイラックスに続けという気配も感じられないからだ。
ならばマツダは日本メーカーではクルマに関心の強いユーザーが多いブランドであるわけだし、いろいろな折り合いが付いてBT-50の日本導入が実現すればハイラックスに対し一矢報いることもできそうな予感がする。
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