スバルの新型WRX STI 日本が世界に誇る2L、4WDの最高峰マシンをいざ試乗!!


 3度目の改良を受けたWRX STI(2017年5月24日発表、6月20日より発売)は、開発陣の言葉を借りれば「初のビッグマイチェン」と言うほど大きな進化を果たした。

 本企画ではその新型WRX STIをレーシングドライバーの松田秀士さんに乗っていただき、存分にチェックしていただいた。

 まずは変更点をザッと復習しよう。今回の新型、最大のポイントはセンターデフのフル電子制御化と、足回りのチューニング変更。これらによりハンドリング性能が劇的に進化している。

 またフロントマスクの変更は「デザイン面というよりも、冷却性能をもっと高めたいという狙いが一番です」と開発陣が言うように、開口部を大きくして冷却性能を高めている。

 モノブロック6ポットキャリパー装着、19インチタイヤ採用など、魅力度は大きく高まっている。そんな新型WRX STIの実力やいかに。いざ試乗。

文:松田秀士 写真:池之平昌信
ベストカー2017年8月10日号


■センターデフのロック率をリニアに制御

 さっそくマイチェンで生まれ変わったWRX STIの走りを試してみたいと思う。

 今回はエンジンをはじめとしたドライブトレーンには手を入れられてはおらず、足回りのチューニングに力が入れられている。

 特にセンターデフは、従来のロック率をコントロールできる機械式LSD(DCCD)からフル電制タイプに進化したことが最大の変更点。

 プラネタリーギアでフロント41対リア59にトルク配分された駆動力を、電子制御によりロック率をリニアに制御するもの。

 通常は「AUTO」モードにしておけば舵角や速度、前後のスリップ率などに応じて最適にセンターデフのロック率を制御してくれるが、マニュアルでフリーから完全ロックまでを6段階に設定することも可能だ。

 また、「AUTO」モードにもロック率を強めに制御する「+」とロック率を低めに制御する「−」がある。

 まずは「AUTO」で走り出すと、以前の機械式DCCDとはうって変わって操舵に対する応答性がものすごく素直になっている。

 以前のモデルでは操舵開始時にフロントが突っ張るような動きをして、やや操舵に対して動きが遅れる……、言葉を換えると「曲がりにくさ」を感じたのだが、この新型ではスッと素直なターンインしてくれる。

 これはハッキリと違いがわかるレベルで、大きな進化だ。

WRX STI

■センターデフの変更でハンドリングはベツモノに

 コースコンディションに馴れるとともにペースアップしていくと、より曲がりやすさの違いを顕著に感じるようになる。

 従来のDCCDでは特にアンダーステアを感じたアクセルオフしてのターンイン時のノーズの入りがスムーズで、操舵に対するクルマの反応がとても気持ちいい。

 続いて「AUTO」モードのまま「−」側に設定すると、やはり想像どおりより回頭性がスムーズになった。

 今度は「+」に設定を変更してみると、これまた想像のとおり、先ほどと比べてフロントの入りが少し鈍くなり、アンダーステアの傾向を感じる。操舵力も少し重くなった印象だ。

 「AUTO+」は雪道やグラベル路面など低ミュー路を走る際によさそう。グリップ高いターマック路面では「AUTO−」設定がベストだ。

 さらにマニュアル設定でセンターデフフリー状態を試したが、ターンインではクルリととても軽快に曲がるいっぽう、立ち上がりでアクセルを踏んでトラクションをかけていくとフロントがちょっと腰砕けになったような動きをして落ち着きがなくなってしまう。

 何段階か試してみたが、ボクのベストはやはり「AUTO−」だ。

次ページは : ■エンジンは、パワフルではあるが……

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