「スペーシアとクロスビー、この2台についてはまもなく皆さんにお届けできるかと思います」
10月25日に開催された東京モーターショー2017のプレスデーにて、スズキブースの「プレスブリーフィング」にてスズキの鈴木俊宏代表取締役社長は、確かにそう言った。
スズキブースに出展された、2台の市販前提車……と本誌も予想していたが、まさかブリーフィングでトップが公言するとは思わなかった2台の新車のデビュー時期について、速報ベースでお伝えします。
文:ベストカーWeb編集部
■内装までしっかり作り込んであるクロスビー
冒頭の社長スピーチを聴いて、居合わせたプレス陣も思わず顔を見合わせた。「いま“まもなくお届け”って言ったよね?」、「うん、言った」。積年のライバル誌編集者と思わず確認し合いました。
のちほど配られた「挨拶骨子」にもその発言は記載されていないが、しかしトップが東京モーターショーのブリーフィングで「新車発表時期をうっかり漏らしたり、間違えて伝えてしまう」などということはありえない。
そう、これは確信的にプレスへ向けて伝えられた情報であり、確かにスペーシアとクロスビーは「まもなく届けられる」、つまり発売するのである。
さっそく会場の説明員に先ほどの社長発言について問い合わせてみると、「いやー言っちゃいましたねえ」と笑って答える。
「あれは発売宣言ですよね。“まもなく”ってどれくらいですか? 例えば御社のハスラーは2013年の10月末に東京モーターショーで出展されて、その年の12月24日に発表、翌年の1月8日に発売になっています。
今年もこのクルマで、このパターンと同じようなスケジュールで発売すると考えていいってことですか?」
と記者が問い詰めると、ニコニコと笑いながら「具体的な発売時期に関してはお答えできないんですよ。
でも……クルマってなかなか簡単にできるものじゃないんですよねえ……(笑)」と、フロアに置かれているクロスビーを指しながら解説。
な、なるほど。まずはクロスビーについての取材結果をお伝えしたい。
会場で取材したところによると、「ワイド版ハスラー」と理解されているクロスビーではあるが、軽自動車であるハスラーとの共用部品はほとんどないそう。
搭載エンジンはスイフトハイブリッドと同じ1.0L直噴ターボ+モーターのマイルドハイブリッド。内装はしっかり作り込んであって、センターコンソールはMINIクロスオーバーを思わせる個性的なスイッチ類の配置が見られる。
リアシートは50対50の分割可倒式で、前後にスライド可能。フロアが樹脂だから汚れに強いところもアウトドアシーンでの使い勝手が広がるポイント。これは売れそう。
ただし話を聞いた解説員が「クルマは簡単にできるものじゃない」を信じるとすると、来年3月頃の発売、と見るのが妥当か。
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