スバル新型レヴォーグ、600km乗って実感した絶賛の理由


■一般道を走ると…馬脚を露すどころか逆に評価は高まった

 はたして、2020年11月下旬に行われた新型レヴォーグ初の一般公道試乗会は、宇都宮から軽井沢を経由して東京へ戻る約600kmのロングドライブ。ツーリングワゴンの系譜を受け継ぐレヴォーグにとって、まさうってつけの舞台といっていい(編集部注/新型レヴォーグ購入を決めた当サイト編集長Tもこの試乗会で乗り倒して「あ、これは買おう」と決めました)。

 個人的にも楽しみにしていたこの試乗会、ぼくはもう血眼になっていろいろ細かいところをチェックしまくった。

半信半疑だったくせ者ぞろい(「天邪鬼」ともいう)のジャーナリストたちが、「これはすごい」と声をあげた新型レヴォーグの一般公道試乗会

 まず、パワートレーンについて知りたかったのは、公道におけるドライバビリティと燃費だ。完全新設計の1.8Lターボはごく低速域から力強いトルク感を発揮し、公道でもっとも頻繁に使う3000rpm以下の常用域の走りがいい。とりあえずは上々の滑り出しといっていい。

 この領域で走っていると「CVTっぽさ」はほぼ皆無で、加速感はダイレクトだし速度とエンジン回転のズレも感じない。新型1.8Lターボのカタログ最大トルク値は300Nmで従来型より50Nmアップだが、感覚的にはその数字以上の力強さ。ということはつまり、高速の流れに乗って100km/h付近で走っている時、アクセル開度はより小さくなっている。

 で、注目の燃費だが、ACCを100km/hにセットしてたんたんと走ると、高速道路ではおおむね15km/L弱というところ。新しい1.8Lターボは約3000rpm以下でリーン燃焼モードに入るが、ここをうまく使えばもうちょっと燃費は伸ばせるはず。さすがにハイブリッドにはかなわないが、純ガソリン車としてはセグメント平均以上。合格点を与えてもいい進化ぶりだと思う。

グラマラスなボディにオーソドックスなデザイン。新型レヴォーグは当面国内のみの販売で、サイズも、乗り心地や操縦安定性などの細かなタッチも、「日本の道を快適に走る」という目標を掲げて開発されている

 いっぽう、ぼくがいちばん注目していたシャシー性能(とくに乗り心地)に関しては、公道を試乗して馬脚を露わすどころか逆にさらに評価が高まった。

 新型レヴォーグのこの部分に特別なシカケは何もなく、セオリーどおり高剛性のボディ骨格にしなやかに動くサスペンションというコンビネーションを磨き上げているのだが、補修跡の荒れた舗装路や橋のジョイントなど、リアルワールドならではの試練を巧みにこなしてソツがない。

■このセグメントの国産車としては飛び抜けている

 開発責任者の五島賢さんに聞くと、インナーフレーム構造(骨格を組み立ててから外板パネルを溶接する工法)の採用がかなり効果を発揮しているそうだが、構造用接着剤の使用範囲拡大(インプレッサ比で4倍)などとあわせて、ベースはSGPでも中身は別物というのが実態。鬼押し出し(群馬県吾妻郡嬬恋村)近辺の荒れた一般路を飛ばすと、骨格の強靭さがこのセグメントの日本車としては飛び抜けていることを実感する。

試乗した道は高速道路やよく整備された場所だけでなく、アスファルトが荒れた場所などもあったが、高剛性ボディとしなやかに動く足が振動を受け止め、しっかりしたステアリングが操舵をダイレクトに四輪に伝える

 土台がしっかりしているから、サスペンションがきちんとスムーズに動く。
 固定減衰力ダンパーのGT-Hもいいが、よりお薦めなのはZFの電制可変ダンパーを装備したSTI Sportだ。こいつのスポーツモードでワインディングを飛ばすのも悪くないが、コンフォートモードにセットした時のエレガントな乗り心地こそ超オススメ。

 高コストな2ピニオン型電動パワステを奢った操舵フィールの上質さとあいまって、ハンドリングと乗り心地の総合バランスは価格2倍の欧州プレミアムと互角。そういっても決して過言ではないほど、シャシーの出来は素晴らしいと思う。

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