■このセグメントの国産車としては飛び抜けている
開発責任者の五島賢さんに聞くと、インナーフレーム構造(骨格を組み立ててから外板パネルを溶接する工法)の採用がかなり効果を発揮しているそうだが、構造用接着剤の使用範囲拡大(インプレッサ比で4倍)などとあわせて、ベースはSGPでも中身は別物というのが実態。鬼押し出し(群馬県吾妻郡嬬恋村)近辺の荒れた一般路を飛ばすと、骨格の強靭さがこのセグメントの日本車としては飛び抜けていることを実感する。
土台がしっかりしているから、サスペンションがきちんとスムーズに動く。
固定減衰力ダンパーのGT-Hもいいが、よりお薦めなのはZFの電制可変ダンパーを装備したSTI Sportだ。こいつのスポーツモードでワインディングを飛ばすのも悪くないが、コンフォートモードにセットした時のエレガントな乗り心地こそ超オススメ。
高コストな2ピニオン型電動パワステを奢った操舵フィールの上質さとあいまって、ハンドリングと乗り心地の総合バランスは価格2倍の欧州プレミアムと互角。そういっても決して過言ではないほど、シャシーの出来は素晴らしいと思う。
■今、いちばんコスパがいい国産車
さらに、高速道路セクションではなるべくACCをセットして、アイサイトXの正確な車線トレース機能を使って走ったが、1日に500km走るようなシチュエーションでは、並みのクルマとは疲れがまったく違うのではないかと感じたほど楽ちん。この日はなんだか走れば走るほど新型レヴォーグに魅了されてしまった一日でありました。
結論として言えるのは、新型レヴォーグは一般公道試乗でボロを出すどころか、ますます評価を高めたというのがぼくの率直な評価。その中身の濃さを考えると、(車両本体価格のみでいうと)300万円台で買えるクルマとしては、今いちばんコスパがいいと評価したい。
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