最激戦区に挑むベンツGLA&アウディQ3 真の実力と国産ライバルたち


■ベンツGLBってどんなクルマ⁉

 3列7人乗りのSUVというと、日本車ではCX-8をすぐ思い浮かべるが、輸入車として初めてその市場に斬り込んできたのがメルセデスGLBだ。

ベンツGLB(200d)……価格:512万円/全長×全幅×全高:4640×1835×1700mm/ホイールベース:2830mm/車両重量:1740kg/最小回転半径:5.5m/エンジン:直列4気筒DOHCディーゼルターボ/総排気量:1949cc/最高出力:150ps/3400-4400rpm/最大トルク:32.6kgm/1400-3200rpm/トランスミッション:8AT(DCT)/WLTCモード燃費:17.5km/L

 クルマの成り立ちとしては、先行デビューしていたGLAのホイールベースを100mm延長して3列目シートを増設したパッケージングで、プラットフォームやパワートレーンはGLAと共通。ゆえに、乗る前は「たぶんGLAと大差ない乗り味なんでしょ……」と予想していた。

 ところが、実際に試乗してみると、両車のドライブフィールは意外なほど異なる性格づけが与えられているのにビックリ。

 ひと言で言うと、GLAはややゴツゴツしたSUVっぽいシャシーセッティングで、8速DCTの変速フィールもスパッとした切れ味重視。

 ゆったり走るには洗練度がイマイチだが、飛ばすと俄然活気づくというやんちゃな性格が与えられている。

ベンツGLBは3列シートの7人乗り。大人が長時間乗るのには、3列目は2列目を最前にしてもちょっとキツイ

 いっぽうGLBの方は対照的に全体の乗り味が穏やかで、サスペンションの当たりはソフトだしDCTの変速フィールも「ひょっとしてステップATか?」と勘違いほどスムーズ。

 同じエンジン/プラットフォームながら、3列シートから連想されるファミリーユースが強く意識されているのだ。

 細かいことを言えば、3列目シートへの乗降性など、使い勝手の面でこなれていない部分はあるのだが、ぼくの予想以上に最近のメルセデスのクルマ造りが“マーケットイン”だったということ。

GLB。3列目を倒すと→
→広い荷室が現れる

 市場さえあれば、メルセデスが日本車みたいなミニバンを造る可能性だって大いにあると思う。

 かつてのメルセデスは「最善か無か」のキャッチフレーズでわかるとおり、庶民のニーズに迎合するような自動車メーカーではなかった。

 それが、今やファミリー向けのSUVだってちゃんとこしらえてくれるフレンドリーな会社になったというわけです。

 メルセデスを神のような存在と思っていたオールドマニアには一抹の寂しさはあるけれど、これも時代の流れ。われわれユーザーも、気負わず気軽にメルセデスと付き合ってゆくべきなんでしょうねぇ。

【画像ギャラリー】全40枚の画像でGLA・GLB・Q3、競合するミッドサイズSUVや相関図・採点表をチェック!!!