■メカニズムはアヴェンタドールなどの技術も満載
メカニズムのハイライトは、やはり様々な機構を備える足回りとAWDシステムだろう。AWDシステムは、前後の駆動配分を40:60が基本とするが、可変トルク配分式で、路面状況に合わせて前後の比率を高める。
さらに後輪に、アクティブ・トルク・ベクタリングを備えることで、常に最適なトランクションを実現させた。
さらに電気機械式アクティブロールアクティブ・ロール・スタビライゼーション・システムをランボとして初搭載することで、安定した姿勢制御を可能とした。
さらに4WSシステム「リヤホイールステアリング」を搭載。これはアヴェンタドールSに搭載される機構で、ウルスの3003mmというロングホイールベースを後輪制御により疑似的に最大600mmのホイールベースの延長と短縮ができるのがポイント。
これらの機構は、オンオフを選ばず、さらにスポーツ走行まで実現させる、スーパーSUVの武器となっている。
インテリアは、他モデルより広々しているものの、スポーツシートの着座位置を低めとし、最新ランボ同様のインターフェイスを与えることで、ランボの世界観を表現している。
もちろん、実用性はかなり高く、最新のインフォテイメントシステム、ADAS、広大なラゲッジスペースを備え、この点は他の高級SUVにも劣らぬ内容となっている。
■ウルスにアウディ傘下車種との大きな差はあるのか!?
気になるのは、ウルスの独自性だろう。サイズや装備、メカニズムは、アウディグループ内のハイエンドSUV、ベントレー・ベンテイガを連想させる。
この点について、来日したランボルギーニ開発部門のトップであるマウリツィオ・レッジャーニ氏に問うと、「エンジンは、エンジンサウンドなど独自性の強いもの。それだけにブロックから手を入れている」とし、ほぼオリジナルであることを強調。
またプラットフォームについても、基本とするものがあることは認めながら、かなり独自の設計を行っているとした。
つまり、走りに関する部分は、ほぼオリジナルに近いものに仕上げているということだ。実際、ベンテイガともホイールベースさえ異なる。
気になるウルスのユーザー層だが、その雰囲気などから、やはりドバイなどの厳しい環境ながら豊かな国を連想するが、ランボルギーニは、徹底した市場調査の元に開発した自信があり、日本を含めどの市場でも受け入れられるだろうとした。
想像するに実際のオーナー像は、世界共通で、既にアヴェンタドールやウラカン、カウンタックなど、他のランボルギーニを所有し、その脇にウルスを並べたいと考える人物だろう。
税抜き価格は、2574万円と超高価だが、既に爆発的な人気となっており、今からのオーダーでは、手元にやってくるのは2年後。ただ日本でも春から納車が開始される予定なので、運が良ければ、近いうちにその雄姿を街角で拝めるかもしれない。
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