2018年3月6日、スイス・ジュネーブで開催された「サロン・アンテルナショナル・ド・ロト」(通称ジュネーブショー)のプレスカンファレンスで、華々しく新型スープラのレーシングコンセプトモデルが発表されました。
本稿では公開された新型スープラ(コンセプトモデル)の公式情報と、今冬〜来春に復活市販される新型スープラ(市販モデル)の情報を合わせて紹介します。
2002年に生産を終了し、多くのファンが再販を待ち望んだトヨタのフラッグシップスポーツカーが、16年ぶりに帰ってきます。
文:ベストカー編集部
ベストカー2018年4月10日号より
■「先にレース仕様」はC-HRでも使った手法
トヨタはジュネーブショー開催前、「当社のアイコン的スポーツカー復活を示唆する現代版レーシングコンセプトモデル」とのアナウンスを発表していたが、ジュネーブショー当日に公開されたコンセプトモデル(「GRスープラレーシングコンセプト」)はその説明のとおり、「アイコン」となるスープラのレーシング仕様だった。
リアには大型ウイングが装着され、ボンネット上のエアアウトレットに低められた車高などノーマルモデルよりも猛々しく戦闘的な出で立ちがモディファイによって強調されている。
そして、ベースとなった量産型スープラよりひと足先に今回、レーシング仕様が公開されたわけだが、トヨタはC-HRでも量産仕様より先にレーシングコンセプトモデルを発表していた手法をとっており(2016年12月の正式発表の半年前、同年5月にレーシング仕様のC-HR Racingを公開、ニュルブルクリンク24時間レースへ参戦した)、この手法をスープラでも踏襲したようだ。
先代モデルとなるA80スープラは1995~1996年にLM-GTマシンでル・マン24時間レースに参戦していたが、この新型スープラのレーシングコンセプトも現在のLM-GTEクラスへ参戦することになる。
LM-GTEはル・マン24時間やWEC(世界耐久選手権)、デイトナ24時間レースなどにも参戦可能なカテゴリーのひとつ(今年のル・マンに参戦するかどうかは不明)。
レーシングコンセプトモデルの発表によって、ますます気になってくるのはそのベースとなった量産型仕様そのものだ。入念に開発され、ヒットモデルとなったC-HRと同じ発表手順を踏んでいることからも市販モデルへの自信が見て取れる。そしてそのデビューもいよいよ今冬〜来春に近づいてきている。
なお「会場で見たGRスープラレーシングコンセプトは、プレス向けに配布された公式写真から受け取るイメージよりもぐっとグラマラスで迫力がある」という現地撮影スタッフの証言を付け加えておきたい。
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