あぁ…ついに…2022年12月にホンダNSX生産終了 最終仕様「Type S」発表へ

あぁ…ついに…2022年12月にホンダNSX生産終了 最終仕様「Type S」発表へ

 2021年8月3日、ホンダはNSXの「最終仕様」、Type Sの先行情報を世界初公開した。「最終仕様」ということはつまり…、2016年8月に発表された現行型(2代目)NSXは、このType Sをもって生産終了となる。正式発表は2021年8月中。国内仕様の割り当てはわずか30台で、即日完売する見込みだ。以下、詳細情報をお届けします。

文/ベストカーWeb編集部
写真/ベストカーWeb編集部、HONDA

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■ハイブリッド4WDで世界を驚かせた2代目NSX

 ホンダが、いや日本が世界に誇るフラッグシップスポーツカー、ホンダNSXが生産終了となる。

 1990年に登場し「日本で唯一のスーパーカー」といわれ、「人間中心のスーパースポーツ」というコンセプトの初代NSXに続いて、その価値観を継承した2代目となる現行型NSXは、2016年8月に発表された。

鈴鹿サーキットで専門メディアを集めて華々しく試乗会が実施された。あれから5年。2代目NSXの最終仕様が発表され、2022年いっぱいで生産終了となる
鈴鹿サーキットで専門メディアを集めて華々しく試乗会が実施された。あれから5年。2代目NSXの最終仕様が発表され、2022年いっぱいで生産終了となる

 ホンダ独自の電動化技術3モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SH-AWD(Super Handling-All Wheel Drive)」の採用により、唯一無二のレスポンスとハンドリング性能を実現した稀有なモデルだった。

 今回「最終仕様」として新たに投入する「Type S」は、今までの NSX を超えるパフォーマンスとデザインを追求したモデルとなるそう。

最終仕様「Type S」はシルエットとボディの一部のみ先行発表された。パフォーマンスの向上と限定カラーとなる新色のマットカラーを設定するとのこと
最終仕様「Type S」はシルエットとボディの一部のみ先行発表された。パフォーマンスの向上と限定カラーとなる新色のマットカラーを設定するとのこと

 詳しい日時は追って発表されるそうだが、最終仕様のType Sは、この2021年8月中に正式発表となり世界限定350台(国内割り当ては30台)の販売となる。価格もスペックもまだ発表されていないが、たとえどれほど高くても販売開始直後に完売となるだろう。

■世界的な改革のなかで問われる「ホンダらしさ」

 ホンダは先ごろ(狭山工場の閉鎖にともない)レジェンド、クラリティ、オデッセイの(2021年いっぱいでの)生産終了を全国の販売店に告知した。またそれに先立ってS660も2022年3月に生産終了を発表。

 それに続いてのNSX生産終了の報である。

高性能なだけでなく、スーパーカー特有のオーラを持つクルマであった
高性能なだけでなく、スーパーカー特有のオーラを持つクルマであった

 国内を含むグローバル販売体制を根本的に改革中のホンダだが、矢継ぎ早に繰り出される打ち手に、思わず「大丈夫かな…」と心配にもなる。ホンダの「ホンダらしさ」は残るのか。そもそも「ホンダらしさ」とはなんなのか。誰にとっての、誰のための「ホンダらしさ」なのか。

 …と偉そうに書いてはみたものの、本稿執筆にあたり調査すると2021年1~6月のNSX累計販売台数はわずか12台。6月にいたっては1台だった。

 これで「どうしたホンダ」、「売り続けてくれ」と言うのは、なんとも無責任な話でもある。すみませんでした、いままで辛抱強く売ってくださってありがとうございます。

 また、今回の発表を伝えるホンダの公式リリース本文は、

「Hondaは、NSXで培った人材、技術などを今後のクルマづくり、モノづくりに生かすことで、来たる電動化や新たな価値を持ったモビリティの中でも、お客さまに引き続き「走る喜び」「操る喜び」を提供していくべく、チャレンジしていきます。

 最後に、NSXを愛してくださったすべての皆さまに、心より感謝いたします。」

 という切なげな一文で締められていた。

ホンダの代名詞的な存在であったスポーツカーが続々と生産終了となる。なおシビックタイプRについては2022年に発表する、とホンダが公言している
ホンダの代名詞的な存在であったスポーツカーが続々と生産終了となる。なおシビックタイプRについては2022年に発表する、とホンダが公言している

 2016年8月25日(日本での発売は2017年2月から)に発表された2代目NSXは、(先代型が15年間生産・販売したのに対して)約6年半で生産を終了することになった。いまは最終仕様「Type S」の性能に期待しつつ、今後のホンダの改革の行方を見守りたい。

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