これは…売れるわ…「ド派手顔」だけじゃない新型ヴォクシー/ノアにてんこ盛りの最新技術

まるでラジコン!? スマホ操作で駐車が可能な「アドバンスドパーク」

 高度駐車支援システム「アドバンスドパーク」は、従来のバック機能に加えて、前向き駐車にも対応。駐車場に近づいたら、ナビ画面の下にあるスイッチを押してスタートするだけで、障害物を検知しながら、駐車をしてくれる。

 このような「駐車支援システム」は、これまでいろんなメーカーのものを何台も試してきたが、どれも動作が遅く、満足いく出来ではなかった。だが、今回のシステムは、驚くほど動作がはやい。トヨタ担当者によると、もたついてイライラしないよう、速度はギリギリまではやめたセッティングにしたという。

 ハイブリッド車ではさらに、ドライバーがスマートキー携帯時、車外から専用アプリを入れたスマートフォンをコントローラーとして、駐車および出庫ができるリモート機能が備わる(トヨタ初搭載)。

 スマホの操作自体はカンタン。どの方向に出庫(もしくは駐車)するかをスマホで選び、指でクルクルと円を描くように操作をすると、あとはセンサーが周囲のクルマや障害物を検知し、車が無人でゆっくりと動く。最初はぶつけてしまわないかと「怖さ」の方が上回っていたが、慣れてしまえば、人間が操縦するよりも正確で安全だ。

 マンションなどの機械式駐車場では、機械を操作してクルマを出庫(または入庫)できる位置までもってきたあと、クルマに乗り込んで出庫(または入庫)し、そのあとまた、駐車場の機会を操作して元に戻す、という作業が必要となるが、これがあれば車に乗って出庫(または入庫)する、という動作を省くことができる(マンションの機械式駐車場のような狭い駐車場に本当に入庫できるかはわからないが…)。

 まるで、テレビCMの中の超高級車のような体験であり、これをミドルクラスミニバンである新型ノアヴォクシーに搭載(メーカーオプションで、126,500円※S-Z)してきたのだから、トヨタは恐ろしい。

全ての電気モジュールが刷新されたパワートレイン

 「1.8Lエンジン+電気モーターのハイブリッドシステム」ときくと、先代80系ノア/ヴォクと変わっていないように思えるが、実はその内容は断然進化している。

 ハイブリッドシステム、リチウムバッテリー、パワーコントロールユニットなど、全ての電気モジュールが刷新されており、各パーツを小型軽量化し、かつモーター・バッテリーの高出力化と高効率化によって、これまでよりも心地よい加速と、優れた燃費を実現しているという。WLTCモード燃費23.4km/L(2WDハイブリッド)は、ステップワゴンやセレナよりも優れ、カテゴリナンバーワンとなった。

 小型化されたバッテリーは、あえてアクアで採用したバイポーラ型バッテリーを使わず、リチウムバッテリーを採用。

 その理由について、トヨタ車体からパワートレイン開発を「依頼される側」となった、トヨタパワートレイン開発担当主査 杉山正隆氏(アクアの担当者でもあった)は、「バイポーラ型を使うという選択肢もあったが、質量(同一容量だとバイポーラよりも15kgも軽くなる)、燃費(新リチウムバッテリーも回生性能は十分ある)、そしてコストを加味した結果、新しいリチウムバッテリーにすると決定した。」としていた。

 パワートレインの進化は、燃費の数値ももちろん重要だが、乗ってみないとわからない。動的な質感に関しては、今後の報告を楽しみにしていてほしい。

ハイブリッドシステム、新リチウムバッテリー、パワーコントロールユニットなど、全ての電気モジュールを刷新し、各パーツを小型軽量化している
ハイブリッドシステム、新リチウムバッテリー、パワーコントロールユニットなど、全ての電気モジュールを刷新し、各パーツを小型軽量化している

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 アルファードと並び、大人気ミニバンである新型ノア/ヴォクシー。トヨタとしても、人気ジャンルであるミドルサイズミニバンで、負けるわけにはいかないのだろう、惜しむことなく新技術を満載してきた。後追いとなる次期型セレナ、新型ステップワゴンが、どこまで追従できるか。両モデルの次なる情報が非常に楽しみだ。

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