シビックよりパワフル!? 最新の受注状況は!? ホンダCR-Vが日本に復活

シビックよりパワフル!? 最新の受注状況は!? ホンダCR-Vが日本に復活

 SUVと呼ばれるクルマは多くあれど、オンロードや居住性を重視し始めたSUVの始祖はホンダのCR-Vだろう。

 都会的な印象を受ける1995年登場の初代から数えて5代目になる新型CR-Vが日本市場にデビューした。ホンダらしいパワーユニットなど見どころも多い新型CR-V。

 ただ価格はライバルと比べて少し高めという印象も受ける。クルマ全体のおさらいと、最新の受注状況などを見ていこう!!

文:ベストカーWeb編集部/写真:ホンダ


■シビックのスペックを上回るCR-Vの1.5Lターボ

 5代目となるCR-Vはいよいよ「世界戦略車」というイメージをすぐに受ける存在になった。

 全長4605×全幅1855×全高1680mmという体格のよさはすでに初代のような「ほどよいSUV感」はなく、世界でも通用する体躯に育っている。

カッチリしたボディラインは筋肉質な印象を受ける。先代よりも35mm幅広になりドッシリとした印象だ

 ここまで思い切って大型化できたのは、先代CR-Vと入れ替わりという形になったヒット作ヴェゼルの存在も影響しているはず。

 なんせヴェゼルの2018年7月の販売台数は4724台(HV含む)で、フィットとフリードに次ぐ販売台数でホンダの稼ぎ頭になっている。それを考えるとCR-Vが大型化していこうとも棲み分けができるという計算なはずだ。

あらゆる意味で開拓者となった初代CR-V。ルックスに「4WD」のようなタフな印象もありつつ、街乗りの快適さや使い勝手のよさもあったのは新鮮だった

 最初からボディサイズについて書いてしまったが、すごいのはそのデザインやプロポーションだけではない。

 パワートレインも魅力あるものだ。1.5Lガソリンと2L+ハイブリッドを用意するのだが、まず注目すべきは1.5Lターボエンジンだろう。

 このエンジンはL15B型エンジンで、シビックなどと同様のエンジン。スペックは190ps/5600rpm、24.5kgm/2000-5000rpmを誇る。

 実はこのスペックは182psを誇るシビックハッチバックよりもパワフル。もちろん車重が1560kg(EX Masterpiece/FFモデル)あり単純な速さとは関係ないが、スペックへのこだわりはいかにも「ホンダらしい」と感じてしまう部分だ。

新型CR-Vはシャッターグリルを採用。このあたりはモータースポーツの中枢HRD Sakuraの風洞実験が効いているのかもしれない

 ハイブリッドは2Lエンジン(145ps)+モーター(184ps)の組み合わせ。JC08モード燃費は最良グレードで25.8kmL(同ガソリンは15.8km/L)となる。、車重は最軽量グレードがガソリン車で1520kg、HVが1610kg。

 開発にはホンダのモータースポーツの中枢となる本田技術研究所 HRD Sakuraで風洞実験をするなど、スーパーGTマシンばりの好待遇で開発されている。

■ライバルと比較してどう? 受注状況は!?

 新型CR-Vの直接的なライバルはミドルクラスと呼ばれるSUVだ。具体的に言えばCX-5やハリアー、フォレスター、エクストレイルなどだ。

 またCR-Vは7名定員の3列シートをガソリングレードに設定する(ハイブリッドは全車5名定員)。こうなると3列シート車のライバルはエクストレイル、そして格上のCX-8になるだろう。

 車名を並べるだけでもなかなか熾烈な競争になりそう。ここで気になるのが現状況での受注状況。さっそくホンダ広報部に聞いてみた。

7人乗りの3列SUVは一見するとライバルよりも優位にも思える。しかし日産エクストレイルや、CR-Vの価格だけを見れば上位カテゴリーになるCX-8も視野に入る非常に熾烈なカテゴリーだ

 「2018年8月29日現在の事前の受注状況は2069台です。これには販売会社さんの試乗車、展示車は含まれていない純粋なお客さまからの受注台数です」とのこと。一定の人気を得ているのは間違いないようだ。

 都内のホンダディーラーに聞いたところ「問い合わせは多いです。ただシビックと同じでライバルと比較してというよりも、指名買いが多いような雰囲気もしています。ハイブリッドが出てからが勝負かもしれません」とのこと。

 ちなみにホンダによると現段階での人気グレードは最上級グレードのハイブリッド EX Masterpieceとのことで、ディーラマンの感触も同じ傾向にあるようだ。

 ここで気になる価格についても触れておこう。

【ガソリン FF車】
EX(5人乗り)/323万280円
EX(7人乗り)/342万1440円
EX Masterpiece(5人乗り)/359万1000円
EX Masterpiece(7人乗り)/381万4560円

【ガソリン4WD車】
EX(5人乗り)/344万6280円
EX(7人乗り)/363万7440円
EX Masterpiece(5人乗り)/380万7000円
EX Masterpiece(7人乗り)/403万560円

【ハイブリッド】
EX(FF)/378万4320円
EX(4WD)/400万320円
EX Masterpiece(FF)/414万5040円
EX Masterpiece(4WD)/436万1040円

 新型CR-Vにはこのようなプライスタグがついている。こうなるとベストカーとしてはライバルとの価格差を見てみたくなる。

 ライバルのCX-5は249万4800円~352万6200円という価格帯(319万6800円からスタートの格上CX-8も視野に入る)。

 トップグレードがもっとも高価なライバルはハリアーになるが、294万9480円~495万3960円とプライスレンジが広く、欲しいグレード(28種もある!)を選びやすくなっている。

 この現状を見るとCR-Vの価格は若干高めにも思えるのも事実だろう。

リアゲートには上級グレードに足で開けることのできるハンズフリーアクセスパワーテールゲートを装備。開口時の高さ、開閉途中の保持なども可能という

 とはいえ、だ。昨今のホンダ車の足回りなどを含めたクルマの完成度は総じて高いものがあり、クルマの完成度はきっと高いはず。

 試乗インプレッションについては今後お届けしていきたい。

 ガソリングレードは2018年8月31日(金)に発売開始しており、ハイブリッドは少し遅れて11月1日(木)に発売となる。

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