三菱の大黒柱でもあり、多くの根強いファンを持つデリカD:5が、今年11月に新型へと進化する。当サイトを含め多くの自動車メディアが「フルモデルチェンジか」と伝えてきたが、今回はマイナーチェンジとなるもよう。
本稿では、新たに掴んだ情報とこれまでの情報を整理してお届けしたい。
文:ベストカー編集部
ベストカー2018年9月26日号「変な大物たち」より
■新型デリカD:5は欧州でテストを繰り返している
現行型のデリカD:5登場は2007年1月の発売であり、すでにデビュー後11年が経過しているものの、いまも平均的に月販約1000台を売る優等生。そのデリカがいよいよ新型へと切り替わる。
「新型」、とはいえ今回はフルモデルチェンジではなくマイナーチェンジ。
三菱と日産との資本提携もあり、「次期デリカは日産エルグランドとプラットフォームを共通化してデビュー」という情報も入っていたが、残念ながらそれは数年後の登場を待つことに。
ただマイチェンとはいえ今回の変更はかなり規模が大きいもので、目を引く変更点としては、まず外観デザインがあげられる。
新型D:5の開発車両は今年初めには雪に覆われたスウェーデンで、そして8月にはドイツでテストを行っている姿が目撃されている。車体にはカモフラージュが施されていたが、大きく切れ上がったフルLEDヘッドライトとLEDフォグランプ、S字に光るLEDテールランプ、そして三菱のファミリーフェイス「ダイナミックシールド」の進化形が見て取れる。
その目撃情報をもとに本誌が作成したCGが、当サイトで紹介している新型の姿。
■安全面で大幅進化。あとは……
さらにこれまでのデリカD:5の懸案事項でもあった、安全装備面で大幅な向上がみられる。現行型ではオプション装着もできなかった衝突被害軽減ブレーキ、誤発進抑制機能などの先進安全技術パッケージ「e-Assist」が新型デリカD:5では標準装備化される。
また気になるパワートレーンは2.2Lディーゼルターボエンジンと8速ATの組み合わせを用意。現行型よりさらに伸びやかな加速と悪路走破性を兼ね備えたモデルになる。
走行性能が自慢の異色なミニバンだけに、早くも試乗が楽しみだ。
いっぽう何度か伝えてきたPHEV仕様追加は、今回の改良では見送られる予定。これには「あるかも」と伝えてきた当サイトも反省しております。すみません。パワーユニットの大規模な改良は、次のフルモデルチェンジまでお預けとなるようだ(2021年頃だろうか)。
地震や台風などの災害による電源喪失時には、(AC100V、1500Wの家庭用コンセントを持つ)「給電車」として大活躍できるプラグインハイブリッド車。それだけに、デリカD:5のような走破性とスペース効率を兼ね備えた、車中泊が快適なミニバンでの実装を強く強く期待したい。
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