新型アクセラの外見と中身が示す“本気度” 「次のマツダ」を占う試金石!!

実車で感じた“本気度” ボディ剛性と静粛性に高い期待

LAショーで展示された新型マツダ3。デザインのほか、ドアの閉まり方やその時の振動…。細かなギミックに新型の本気度が垣間見える

事前に公開されたインテリアの画像。ワイド化されたディスプレイはインパネとの一体感も増しているが、これとは異なる大型ディスプレイを実装した仕様も市販段階では設定されるだろう

さて、翌日LAのコンベンションセンターで本物のワールドプレミアが行われ、実際に手に触れられる新型アクセラと対面。

まず、驚いたのはドアを開閉する際のタッチ。大きく開いた状態からドンと閉める。開閉音が一発で収まる。薄っぺらな感じがしない。音の収束が早く耳障りではない。

さらに、ほんの少し隙間程度に開いて、軽く押してみるとカチャっと閉じた。このタッチが吸い込まれるような感触で、立て付けの正確さ、その延長でボディ剛性の高さが感じられる。

閉じた瞬間の前ドアBピラー、後ろドアCピラーの振動を微塵も感じない。走らせてみないことには尚早だが、ボディの出来はこれまでとは一線を画すかもしれない。

技術陣曰く、NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュ)にはかなり力を入れ、とりわけロードノイズなど室内の静粛性はマツダ車でトップの仕上がりだそうだ。980Mpa以上の高張力鋼板の使用比率を現行モデルの3%から30%に上げたというから、この剛性感と衝突安全性能もかなり向上しているはずだ。

5ドアハッチバックのリアシートは広大というほどではないがくつろげるもので、スタジアム仕様にはしていないので、アイポイントは低め。長身の人でもルーフを気にすることはないだろう。

センターディスプレイも8.8インチに大型化され、操作をコマンダーコントロール1本に集中している。さらに、大型のディスプレイも用意されるようで、こちらはショーモデルのスモークガラス越しにわずかに見えるだけだった。

“中身”も新技術で満載! SKYACTIV-Xがついに世界初搭載

ついに実用化されるSKYACTIV-X。ディーゼルエンジン並みの低燃費とガソリンエンジンの並みのパワーを両立した新世代のガソリンエンジンとして期待が高まる。写真は現行アクセラに同エンジンを載せたプロトタイプ

搭載されるエンジンは、CX-3にも採用される新開発の1.8Lディーゼルにガソリンが1.5、2.0、2.5Lの3種類。そしてもう一つ、注目の「SKYACTIV-X」だ。

SKYACTIV-Xは、“ガソリンとディーゼルエンジンのいいとこ取り”ともいえる注目の新技術。燃料はガソリンでSPCCI(※火花点火制御圧縮着火)という着火システムによって、非常に薄いガソリン混合気でもしっかりとパワーを出す画期的な技術。量産化は世界初で、燃費面で大きな進歩を見せるはず。

筆者自身、このエンジンには2017年にマツダが所有する山口県美祢のテストコースで試乗。普通に走ってしまうことに好感を得ている。

ここのところマツダは4WDにも力を入れているが、新型アクセラではG-ベクタリングコントロール(※ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させる機構)を4WDにも投入し、“G-ベクタリングコントロールプラス”として前後輪トルク配分への制御と協調したコントロールを行うとしている。

デザインだけでなく新技術も数多く投入。新型アクセラに試乗する日が待ち遠しくなってきた。

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