「マツダ新型アクセラ」 2019年最大の大物新車登場! いまわかっていること全部

■根底から見直されたボディ構造

新世代プラットフォームの「SKYACTIVビークル・アーキテクチャ」を初採用しているのも新型Mazda3の特徴だ。NVH(騒音、振動、ハーシュネス)を抑えたこと、そして強化される衝突安全基準をクリアさせるためにボディの剛性を高めて、クルマの快適性そのものをひと世代アップデートさせている。

従来の上下左右方向だけでなく前後をも含めた基本骨格のストレート化とともに環状構造にボディを作ることで剛性アップを図り、その過程での重量増を防ぐため、ハイテンション鋼の使用率を引き上げた。

単に剛性を上げるだけではなく、外部からのエネルギー入力をいなす目的で「減衰節」と呼ばれる接合方法を採用。

これは、通常溶接される鉄板と鉄板との接合部分に、ダンパーの役割を果たす減衰ボンドと呼ばれる樹脂を挟むことでドライバーにとって不快に感じるエネルギーをボディが吸収し、必要な情報だけを伝えるという構造だ。

サスペンションはフロントが従来と同じマクファーソンストラット式で、リアは新開発のトーションビーム方式に変更されている。

先行公開された新型Mazda3(アクセラ)の骨格構造。根本的に見直し、クラス最高峰の乗り心地と走行性能を実現すべく改良した

■最大のポイントはやはりパワーユニット

パワーユニットは5種類で、仕向地ごとに使い分けられる。ガソリンエンジンの「SKYACTIV-G」はすべて直列4気筒で1.5L、2L、2.5Lの3種類。ディーゼルの「SKYACTIV-D」は従来の1.5L、2.2Lの2種から1.8Lのみとなった。

今回、国内仕様にラインナップされていたハイブリッドモデルがなくなったのだが、そのポジションに入るのが、量産車として初めて実用化された圧縮着火「SKYACTIV-X」。この新世代エンジンに小さなモーターが組み合わされ(マイルドハイブリッド)「M ハイブリッド」として組み合わされる。

SKYACTIV-Xはガソリンエンジンとディーゼルエンジンの「いいところ」をそれぞれ併せ持つようなエンジンで、(現時点ではまだ細かいスペックは公開されていないものの)ガソリン車なみの省燃費性能とディーゼル車なみのトルクフルなトルク特性を両立している。

開発主査の別府耕太氏は、「従来の内燃機関と比べても、アクセルペダルをわずか1~2mm踏み込んだ時の繊細なコントロールとか、グッと加速する時の反応が意図どおりで余裕のあるところ。このあたりがSKYACTIV-Xのメリットです」と説明する。

すべてのエンジンに6速ATと6速MTを用意し、駆動方式はFFのほか、「G-ベクタリング・コントロールプラス」と協調して前後輪へのトルク配分を制御、機械損失を従来比で約60%低減した「iアクティブAWD」も設定される。

燃料と空気を高圧縮して自然着火(圧縮着火)させるディーゼルエンジンの高い効率を、点火制御に用いたプラグによる火花着火と圧縮着火のシームレスな切り替えにより、ガソリンエンジンでも実現。マツダ独自のマイルドハイブリッドシステム「M Hybrid」と組み合わせることで、高いレベルの走る歓びと、優れた環境性能を両立させた

■最先端の安全性能と室内のオーディオ機器

安全面では「i-アクティブセンス」が充実している。

センターディスプレイに設置した赤外線カメラでドライバーを常時モニタリングして脇見や居眠り運転を機敏に察知し、ドライバーに警告すると同時に、自動制御ブレーキのタイミングを早めて衝突リスクを軽減させてくれる。さらに停止状態から60km/hの間、前方車両を追従すると同時にステアリングアシストを行う渋滞時に有効な「CTS(クルージング・トラフィック・サポート)」も新装備された。

インテリアは深化した魂動デザインのコンセプトである「引き算の美学」を表現。

シンプルな造形ながら、ドライバーを中心に左右対称のレイアウト。8.8インチ横長のセンターディスプレイが採用され、オーディオはBOSEだけでなく標準装備のスピーカーまでもが、ボディ設計の段階から最適なレイアウトを決められ配置された。

高音域をダイレクトに耳に届けるため、ツイーターをドアの付け根の位置につけ、低音域もきちんと耳に届くようにフェンダーカウルAピラーの真下に配置。耳からの情報はドライバーの快適性に大きく関与することに着目し、「走るオーディオルーム」と称するまでにこだわって仕上げたという。

新型アクセラ/Mazda3は2019年初頭の北米に続き、日本でも2019年夏販売開始の予定だ。

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