■航空機の機体製造工場なみの精緻さから生まれたCFRP
レヴエルトの高性能を支える骨格はもちろんCFRPモノコック構造で、先代に比べさらなる軽量化と高剛性化を目指し、複数の成型法を組み合わせたユニークな設計とした。市販の量産ロードカーとしては初めてフロントサブフレームにCFRPを採用。リアのサブフレームは従来どおりアルミニウム製だ。
サンタガータは新しいモノコックボディを特に“Monofuselage(=単胴体)”と呼ぶ。メインのバスタブ、フロントファイアウォール、フロントサブフレーム、アンダーパネルなど50%以上を占める成型法が細かな炭素繊維を樹脂に混ぜてホットプレス(5000トン級)する得意のフォージド(鍛造)カーボンだ。
加えて伝統的なハンドレイアップ・プリプレグ成型はピラーからルーフにかけて、つまり軽量で高剛性であると同時にクラスAの表面クォリティが必要な部分に使われる。
ちなみにフォージドカーボンとプリプレグ、新たに自動レイアップのプリプレグ・ホットプレスによるパーツは自社CFK工場にて生産される。CFK工場はおよそ1.5倍の規模に拡張された。改装されたCFK工場も見学したが、ほとんど航空機の機体製造現場の様相だった。
■サプライヤー供給を受けるユニークな「ロッカーリング」は革新的!
構造物のなかで最も革新的でユニークだったのはRTM(レジン・トランスファー・モールディング)成型で生産された“ロッカーリング”と呼ばれるパートだ。フロントサブフレームの接合部から両サイドシル、リアバルクヘッド下をリング状に一体成型したもので、そのなかにすっぽりとフォージドカーボン製バスタブがハマる仕かけになっている。このロッカーリングのみサプライヤーから供給を受けている。
結果、モノコックボディと前後サブフレームの総重量はアヴェンタドール用に比べて10%軽く、捻り剛性は25%もアップした。驚異の動力スペックを支えるに充分な骨格というべきだろう。
伝統の本社工場にレヴエルト用のアッセンブリーラインはある。アヴェンタドール用を大幅に改装し、より働きやすく効率的で環境に優しい工場を目指した。当面、その生産台数は日産7台であるという。
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