■パワートレーンはV12DOHC+3モーター+リチウムイオンバッテリー!
インテリアも当然一新された。最新モデルらしく大きなモニターを備え、最新の運転支援(ついにスーパースポーツにもADASが!)も装備。また、室内高をアヴェンタドールに比べて26mm上げたことで、背の高いユーザーの快適性を確保し、ヘルメット着用のドライブも容易にした。13種類ものドライブモードをハンドル上のふたつのダイヤルで選択できることもレヴエルトの特徴だ。
既報のとおり、そのパワートレーンは新設計のV12自然吸気エンジン+3つの電気モーター+リチウムイオンバッテリーで、システム最高出力はなんと1015cv。パワーウェイトレシオは驚異の1.75kg/cvで、0→100km/h加速2.5秒、0→200km/h加速7秒、最高速度350km/h以上というから電池による重量増をモノともしないパフォーマンスを実現している。
6.5LのV12自然吸気エンジン(型式名L545)は完全新開発で、アヴェンタドール用L539に比べて17kgも軽い218kgにまとめられた。最高出力は825ps/9250rpm。9500回転まで許容する超高回転型だ。最大トルクは725Nm /6750rpm。
これに前2+後ろ1の電気モーターとリチウムイオンバッテリー、これまた新たに開発した8速DCTを組み合わせた。前輪と後輪との物理的なつながりこそないが、ディアブロ以来の伝統である四輪駆動もまた継承されている。
ふたつのYASA製フロントモーターのスペックはそれぞれ150ps/350Nmで、前輪を駆動するほかトルクベクタリングや回生ブレーキとして働く。後退を含めた電動走行は基本、フロントモーターが担う。
MAHRE製リアモーターは150ps/150Nm。スターターやジェネレーターとして機能するほか、走行モードや状況に応じて駆動にもかかわる。完全電動の4WD走行も条件次第で可能だ。
■エンジンとトランスミッションの搭載位置はカウンタック以来の伝統から変化
筆者を含めてランボファンが最も驚いたのはエンジン+トランスミッションの搭載方法だった。カウンタック以来の伝統というべきレイアウトの180度逆、つまりキャビンからみてエンジン→ミッションと常識的な配置となったからだ。
これまでセンタートンネルがトランスミッションの置き場だったわけだが、代わりに重くてかさばるリチウムイオンバッテリーを置くことに。そしてエンジンの後ろにシャフト数に工夫を凝らした軽量かつコンパクトなDCTを自社で新たに開発(サプライヤーはグラツィアーノ)し、電気モーター1基を真上に載せてリアアクスル上に横置きすることになった。カウンタックの伝統こそ失われたが、重量バランス的にはほぼ同等であるとエンジニアは説明する。
CFRP製モノコックボディで覆われたセンタートンネル内に鎮座するVALMET製リチウムイオンバッテリーは4500W/kgという高い出力密度を誇る。容量は3.8kWh。PHEV用というには低容量だが、走行中における再充電時間を短くすることで繰り返し最大性能を得られるほうを重視した。
ちなみにプラグイン給電はフロントブートを小さく開けて行う。なお、フードは小さく隙間を開けた位置でロックされるという。荷室も機内持ち込みサイズのトロリーケース2個分を確保した。
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