復活から2年…シビックが意外に健闘している2つの理由
従って2017年7月に発表した時の1ヵ月に2000台という計画は、結局のところ発売直後から達成できなかった。
今は販売計画も一種のコミットメントとされ、売れ行きが落ち着いた段階での台数を示すことが多い。そうなると1か月に2000台なら、発売直後には3000~3500台に達しないと、販売計画を維持できない。
そのために1か月に2000台と発表された時には、強気だと感じる一方、往年のシビック愛好家の心に刺さるようなプロモーションに期待した。
「寄居工場で生産するから」とは違う、オジサン世代の気持ちを熱くする復活ストーリーが明らかにされ、「それならもう一度シビックに乗ろうじゃないか!」と感動させてくれるのではないかと夢を見た。
だが、それはまさに夢に終わり、復活ストーリーも、楽しいイベントも開催されなかった。漠然と復活しただけだ。
そこまで考えると、2019年度上半期の登録台数が1か月平均で1000台を上まわるのは上出来だろう。
背景には2つの理由がある。
ひとつは、以前に比べると小型/普通車のサイズが日本車、輸入車ともに拡大して、全幅を1800mmまで広げたシビックがあまり大柄には感じないことだ。価格も全般的に高まり、ほかのミドルサイズカーに比べて際立って高いわけではない。
2つ目は、シビックを買うユーザーの優しさだ。販売店によると「今のシビックを購入されるお客様の中には、従来型を乗っていた方も多い。シビックからオデッセイなどに乗り替えられ、再びシビックに戻るパターンが目立つ」という。
一度日本を見捨てながら、フラリと気まぐれに戻ってきたシビックを暖かく迎える。
ホンダはシビックのユーザーを、二度と裏切ってはならない。
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