【3位】日産 フーガ/19台
2004年に伝統あるセドリック/グロリアの後継車として登場したフーガは、2009年に現行型(2代目)モデルにフルモデルチェンジされ、現在に至る。
乗ると特に3.5Lハイブリッドは、シーマと同様の日本の速度域に合った“良い意味での緩さ”が好印象で、2.5Lと3.7Lの純エンジン車となるV6ガソリンも今や希少と、悪いクルマではない。
だが、如何せん2015年のビッグマイナーチェンジ以降、実質的に放置状態(現行フーガの登場以降、クラウンは2回フルモデルチェンジしている)で、最大のライバルだったクラウンだけでなく、価格競争力が高まっている輸入車と比べても、購入の候補に挙がるのも難しい。
さらに、日産車でラージセダンを買うなら、マイナーチェンジで世界最高レベルの運転支援システム「プロパイロット2.0」を搭載し、スポーツモデルの400Rも追加したスカイラインを考えるのが普通だろう。
この現状では、スカイラインとサイズもそう変わらないフーガが売れないのも当たり前だ。
【4位】三菱 i-MiEV/21台
i-MiEVは、絶版となったRR(リアエンジン・リア駆動)の軽自動車「i」のEV仕様として2010年に一般販売を開始。
2018年に、存続のため歩行者保護の法規を満たすべく、全長を85mm延長した登録車となった。
i-MiEVは、EVらしい静かでスムースかつパワフルな走りと、EVらしさを生かしたシティコミューターとしての資質が魅力だが、何よりも303万3000円という価格は絶対的に非常に高い。
さらに、同じEVでミドルクラスに属する日産 リーフのベーシックグレードは330万3300円で、軽自動車の維持費の安さもなくなってしまい、ほとんどの人は購入意欲がなくなってしまうだろう。
(政府補助金はi-MiEV=16万4000円に対し、リーフ=40万円なので実質的な価格差はほとんどない)
それでもi-MiEVが販売されているのは、近い将来にブランニューの軽自動車EVを出す意思があるためと前向きに考えたい。
それが今年の東京モーターショーに出展された日産 IMk(編注:同車は三菱との共同開発とみられる)で、IMkが充分な航続距離を持ちながら安価で魅力ある商品になることを期待したい。
【5位】ホンダ レジェンド/23台
1985年にホンダの最上級セダンとして登場したレジェンドは、一時絶版となった時期もあったが、30年以上の歴史を持ち、2015年登場の現行型で4代目。
現行レジェンドは、3.5LのV6エンジン+7速DCTを搭載、現行NSXにも通じるフロント1つ+リア2つのモーターを持つ4WDの3モーターハイブリッドということもあり、走行安定性と駆動力の高さに加えコーナーも得意と、アウディのように雪国の富裕層にはピッタリの高級セダンだ。
もちろん、ハイブリッドなので燃費と動力性能も申し分なく、それだけに機能を見れば720万5000円という価格もリーズナブルだ。
だが、内外装に風格を感じない点、それも関係しているのか、車名もレジェンドなのに高級車に必要な伝統や名声・定評がないこと、レジェンドやNSXが売れなかったため、ホンダディーラーも高額車を売るのに慣れていない点も辛い。
要するに、レジェンドは機能以外で高級車に必要な要素が追い付いていないため売れないのだろう。ただ、ホンダがレジェンドを諦めずに造り続けているのは大変立派なことである。
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