アウディ プジョー ベントレー試乗3連発!! この進化に日本車は勝てる?

■ポルシェ開発のFRプラットフォーム採用!! ベントレー フライングスパー試乗

(TEXT/西川 淳)

 ブランドのアイコン、「コンチネンタルGT」をベースとした4ドアのラグジュアリィサルーン、フライングスパー。SUVのベンテイガと並んで、ベントレーの主力というべき重要なモデルだ。

ポルシェが開発に加わった、新型プラットフォームによりフロントミドシップになった新型フライングスパー

 フルモデルチェンジした新型で三世代目を数える(大昔に同名のモデルもあったが)。今回もコンチネンタルGTのメカニズムをベースにしたという点ではこれまでと同じ手法だけれども、実際に試乗してみれば、前2世代におけるコンチネンタルGTとフライングスパーとの違い以上に、異なる走りのキャラクターが与えられていた。

 現行型のコンチネンタルGTはよりスポーツカーライクな味付けで、それをベースにフライングスパーでは心配だと思ったものだが、実際には洗練されたGTサルーンというキャラクターを明確に打ち出すことに成功している。

フロントサスはダブルウィッシュボーンでリアはマルチリンクとなる。いずれもエアサス仕様。フロント回りではより押し出しの強くなったデザインが目につく

 それを可能にしたのが、いずれのモデルにも採用されたポルシェ開発のFRプラットフォームだ。フロントアクスルははっきりと前進しており、6LのW12ツインターボエンジンもきっちりフロントミッドに積まれる。

 加えて8速のZF製デュアルクラッチトランスミッション+アクティヴ4WDという駆動系や、連続ダンピングシステムを備えたエアサスまでほとんどコンチネンタルGTと同じシステムなのだが、だからといって乗り味まで同じにならないあたりが最新モデルの凄まじさだろう。

 ちなみにフライングスパーにはコンチネンタルGTにはない4WSが採用されている。ロングホイールベース化による取り回し悪化に対応するためだ。

 乗り心地のよさと静かさはショーファードリブンとして使われることも多いこのクルマにとって必須の進化ポイントであったが、それ以上に素晴らしかったのはドライブフィールのほうだった。

 コンチネンタルGTとはうってかわってDCTに不快なマナーはなく、極めてスムーズに回るW12の持ち味をまったく損なわない。心地よくエキゾーストノートを響かせながら豪快だが洗練された加速をみせる。

 4WSは取り回し以外にも直進安定性や旋回性能にも寄与しており、なかでも前輪を思った位置にもっていける感覚は、スポーツサルーンで鳴らすBMW7シリーズやポルシェパナメーラ以上に正確で心地よい。

 新型フライングスパーは、当代最高レベルのスポーツサルーンでもあったのだ。

■ベントレー フライングスパー主要諸元
・全長:5304mm
・全幅:1968mm
・全高:1488mm
・ホイールベース:3195mm
・エンジン:6L W12ツインターボ
・最高出力:635ps/900Nm

【画像ギャラリー】圧倒的な進化!!! 海外モデル試乗の様子をギャラリーでチェック!!!

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