■昭和の時代には誰も想像がつかなかったアイテムや技術ばかり 【カー用品編】
●【大きく変わった】 ドライブレコーダー
度重なるあおり運転関連の事件で急速に普及率が高まっているドライブレコーダー。ソニー損保が平成30年12月に発表した時点での普及率は31.7%。それから約1年後、令和となった現在はさらに上昇しているだろう。
昭和の時代、ドライブレコーダーならぬ、オンボードカメラといえばF1ではないだろうか。セナの電光石火のシフトチェンジが懐かしい……。
●【大きく変わった】 オーディオ
昭和のドライブの必須アイテムといえばカーオーディオ。グライコ付きのデッキ、ブランド名が点灯するリアスピーカーなどの演出に憧れたし、オリジナルのカセットテープを何本も作ったりしたはずだ。
令和の現代は、オンデマンドで音楽を受信し、ブルートゥースで車内のスピーカーに音を飛ばす時代。便利にはなったが、どこか味気ない。
●【大きく変わった】 ETC
停止することなくそのまま料金所を通過できるETC。昭和の時代には夢のような話だ。国交省の統計によると、令和元年8月現在のETCの利用台数は869万台、利用率は91.9%。もはや現在のカーライフにおけるマストアイテムといっていいだろう。
その一方で、料金所のおじさんと何気ない会話を交わす機会は激減してしまった。顔見知りのおじさんに会えると嬉しかったものだが。
●【大きく変わった】 LED
昭和の時代からヘッドライトバルブを変更することはあったが、LEDの普及はカー用品にも大きな変化をもたらしたといえる。令和となった今、LEDヘッドライトを標準装備(あるいはオプション設定)するクルマも少なくない。さらに室内やナンバー灯など、クルマのあらゆる照明をLED化するカスタマイズも定着してきた感がある。
●【あんまり変わらなかった】 カップホルダー
昭和から平成に変わる頃、エアコン吹き出し口に飲み物が置けるカップホルダーが大流行。すっかり忘れているかもしれないが、当時の多くのクルマにはカップホルダーが装備されていなかったのだ。
令和の時代となり、今やポルシェのハードモデルですら標準装備するようになっている。市販品も、スマホや電子タバコと同時装置できたり、保冷・保温ができるタイプのものまで販売されるなど、各社が趣向を凝らしたカップホルダーを販売している。
●【あんまり変わらなかった】 芳香剤
昭和から平成を経て令和に変われど、芳香剤の立ち位置はあまり変わっていないようだ。どこのカー用品店でも芳香剤が売られているし、昭和の時代に一世を風靡した「車にポピー」でおなじみのグレイスメイトポピーや、バニラおよびココナッツの匂いを放つ芳香剤もいまだ健在だ。
もちろん芳香剤自体は独自の進化を遂げており、エアコン吹き出し口に取り付けるタイプや、シガーライターに差し込んでアロマディフューザーとして使うものもある。
■昭和から平成、令和となり、便利になったことを改めて実感する【ドライブ編】
●【大きく変わった】 目的地への経路検索
助手席の彼女に地図を持たせて道案内。道を間違えて大げんか……なんて光景は、昭和の時代ならではのエピソードだ。令和の時代となった今では、スマホにインストールしたアプリがカーナビ代わり。地図情報の更新が早くて便利だが、時々、むちゃくちゃな道案内をするのが玉にキズ。
●【大きく変わった】 道中の寄り道
昭和の時代、道中の寄り道といえばドライブインだった。クチコミサイトもないので、アタリかハズレかは賭けに近かったが、それも楽しかった。
令和となった現在、全国には1,160もの道の駅(6月19日現在)が登録されており、高速道路のSAもきれいにリニューアル。便利にはなった。
●【大きく変わった】 そもそものクルマ選び
「大きいことはいいことだ」。映画『ロボコップ』の劇中のセリフだ。大排気量・ハイパワー・最上級グレード。昭和時代のクルマ選びは、まさにこれだった気がする。
令和となった今、小排気量・燃費・ハイブリッド。見栄よりも堅実なクルマ選びが主流になったよう。ある意味、まともになったということ?
●【あんまり変わらなかった】 やっぱりドライブは楽しい
昭和の時代はもう30年前に終わった。当時、280psがトップクラスだった日本車の最高出力は、今や600ps。カタログ値で30km/L超えの燃費を標榜するクルマも少なくない。ハイブリッドカーやEV、自動運転の進歩もめざましい。当時の若者も今やすっかりオジサン、オバサンの仲間入り。夜な夜な走り回るのは体力的に辛いはず。
それなら、旅行を兼ねたドライブはいかがだろう? 年齢を重ねたからこそわかるよさ、楽しめるドライブルートがあるはずだ。
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64年も続いた昭和だけに、カーライフに絞ったとはいえすべてを拾いきることはできなかったが、当時の空気感を少し思い出していただけたのではなかろうか。とはいえ時間は逆行できない。この先の令和も、豊かな思い出ができる、いい時代でありますように。
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