フィアット、ランチア…独立ヘッドライトが個性的な輸入車5選

アルファロメオGTV/スパイダー:丸4灯

販売期間:1996~2006年

不気味にも見えれば笑っているようにも見えるのが小さな独立タイプ丸4灯ヘッドランプ採用車の特徴。かの有名なエンリコ・フミアがデザイン

 アルファロメオスパイダーは片側丸2灯のヘッドライトがデザイン上の特徴だ。このヘッドライトがフロントマスクに個性と迫力を与えるのにひと役買っているのは事実だ。

 これをデザインしたのは、世界的に有名なピニンファリーナに在籍したエンリケ・フミアで、フミアはランチアY(イプシロン)をデザインしたことでも有名だ。

 これについては何も文句はない。

 ただ、これと同じ手法のヘッドライトは、1993年に3代目ホンダインテグラが3年も前に採用して市販化していたが、インテグラはカッコ悪い、デザインセンスがない、大胆過ぎる、などと酷評の嵐だった。

アルファロメオGTV/スパイダーよりも3年早く小さな独立丸4灯を採用して登場した3代目インテグラ。今見返しても個性が強すぎる

 おまけにアルファロメオスパイダーがデビューした時には、同じ独立タイプの丸2灯ヘッドランプでも、ピニンファリーナが手掛けるとひと味違う、という人まで出てきた。

 実は丸4灯の3代目インテグラは欧州ではタイプRが設定されていたこともありかなり人気が高かった。ホンダは先駆者だった誇り以上に忸怩たる思いだったことは想像に難くない。

スマートロードスター:上下丸4灯

販売期間:2003~2006年

V字にブラックアウトされた樹脂パーツにヘッドランプが縦2連、ダブルになったフォグランプを含めると8個の丸灯が並ぶスマートロードスター

 シティコミューターとして世界的に人気となったスマートフォーツーのプラットフォームを使ってタルガトップを備えたスポーツタイプとしたのがスマートロードスターだ。

 全長3425×全幅1615×全高1190mmというコンパクトなボディは街中でもかなり目立つ存在だったが、このクルマの最大の特徴はフロントマスクにあると言っても過言じゃない。

 ここまで紹介したなかでは、独立タイプのヘッドランプを搭載した個性派クルマはイタリア車が独占していたが、ジャーマンパワーも健在だ!!

 V字にブラックアウトされた樹脂部分にヘッドライトが縦に2連配置し、バンパー下部の2連フォグランプと合わせると丸灯が縦に4連しているのは超個性的だ。

昆虫を彷彿とさせるスマートロードスターのフロントマスク。濃色と淡色ではイメージは違い、正面から見ると不気味な笑みをたたえている

 ブラックやガンメタのボディカラーではブラックアウトした部分が目立たないため、余計に精悍な表情となっていた。いっぽう淡色系では不気味な雰囲気になるなど、ボディカラーによってもイメージが変わった。

 ただどちらにしても言えるのは、クルマというよりも昆虫を彷彿とさせるフロントマスクであることには変わりない。

【画像ギャラリー】独立丸灯のリアコンビランプで個性を主張したクルマたち

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