【決算期の値引きも魅力だけど…】未使用中古車は魅力的なのか?

■国産未使用車の現状は? 人気軽自動車、ミニバン、ハイブリッドがお得に!?

 まずは、軽自動車から。2019年の軽自動車の新車販売ランキングで、5年連続No.1に輝いたのが現行型のホンダN-BOX。現在約4000台の中古車が流通しているが、年式を2019年~2020年式、走行距離500km以下という条件で絞ると、実に約2190台がヒットした。つまり、現行型N-BOXの中古車の約55%は未使用中古車ということになる。

5年連続、軽自動車販売台数No.1のホンダ「N-BOX」。新車価格は141万1300~212万9600円。オプションなどを付ければ、250万円を超えるグレードもある

 グレードではカスタムG・L ホンダセンシングが約35%を占めており、次いで標準車のG ・L ホンダセンシングが続く。そして第3位にカスタムG・Lターボ ホンダセンシングとなっており、自然吸気エンジンだけでなく、ターボ車も探しやすい状況だ。

 最も多いカスタムG・L ホンダセンシングの価格帯は、修復歴有りの物件を除くと約139.8万~約237万円となっている。カスタムG・L ホンダセンシングの新車価格が174万6800円。その新車価格より安いクルマは約690台も流通している。

 ボディカラーは黒系が約半数を占め、ホワイトパールも多めで青や赤といったボディカラーも少数ながら見つけることができる。新車ならば、諸費用を含めた乗り出し価格は200万円近くになるが、未使用中古車ならば走行距離約20kmというクルマが約160万円で乗ることができ、約40万円もお得ということなっている。

N-BOXを、「2019年式以上」「90万円以上」「走行距離1万キロ以下」「修復歴なし」の条件で検索すると登録済み未使用車が多数ヒット(画像をクリックすると検索結果がご覧いただけます)

 続いて紹介するのは2019年に登場し、王者N-BOXの牙城を崩したダイハツ「タント」だ。2019年に登場したばかりの現行型タントは、現在約1300台の中古車が流通しているが、「2019年~2020年式」「走行距離500km以下」という条件で絞ると、実に約85.8%の約1185台がヒットした。

2019年11月の軽自動車 車名別新車販売台数で、N-BOXを2年3カ月ぶりに逆転したダイハツ「タント」。新車価格は124万3000~197万4500円

 現行型タントの中古車では、ターボエンジンを搭載したカスタムRSが約322台で最も多く、次いでカスタムX、標準車のXと自然吸気エンジンを搭載した売れ筋グレードが並んでいる。

 最も流通台数の多いカスタムRSの未使用中古車の価格帯は、約145.4万~約225.0万。新車価格が178万2000円なので、諸費用込みの乗り出し価格は約200万円となる。未使用中古車のなかには、乗り出し価格約170万円のクルマもあるので、約30万円お得となる。

 新車の値引きでも、ここまで安くなることはほぼないと考えられる。ボディカラーは半数が黒で、白も多め・その一方で赤や青といったボディカラーは十数台とかなり少なくなっている。

タントを、「2019年式以上」「100万円以上」「走行距離1万キロ以下」「修復歴なし」の条件で検索すると登録済み未使用車が多数ヒット(画像をクリックすると検索結果がご覧いただけます)

 一方、久しぶりに小型車、登録車の新車販売台数でNo.1に返り咲いたのがトヨタ「プリウス」。現行型プリウスの中古車は約3570台流通しているが、「2019年~2020年式」「走行距離500km以下」という条件で絞ると、約213台ヒットする。

2019年に、2017年以来となる登録車販売台数1位を獲得したトヨタ「プリウス」。2018年12月に、フェイスリフトを伴うビッグマイナーチェンジを行ったが、それが功を奏した。新車価格は256万5200~354万3100円

 グレードは1.8Sが最も多く、次いで多い1.8Sツーリングセレクションの2グレードで約90%を占めており、軽自動車に比べるとグレードの選択肢が狭くなっている。

 最も多い1.8Sの未使用中古車で、高価格帯に多いカスタマイズ済のクルマを除いた価格帯は約199万円~約265万円で、プリウス1.8Sの新車価格が261万2500円なので、半数程度のクルマは諸費用を含んだ乗り出し価格が新車価格を下回っている。しかし、ボディカラーは黒が半数以上を占めて、残りは白とシルバーとなっており、グレードとともにボディカラーの選択肢もかなり狭くなってしまう。

プリウスを、「2019年式以上」「210万円以上」「走行距離1万キロ以下」「修復歴なし」の条件で検索すると登録済み未使用車が多数ヒット(画像をクリックすると検索結果がご覧いただけます)

 そして、ミニバンの新車販売台数No.1に輝いたのが日産「セレナ」。現在、約2235台の現行型セレナの中古車が流通しているが、そのうち「2019年~2020年式」「走行距離500km以下」という条件で絞ると、約560台がヒットした。

2019年のミニバン登録台数No.1を獲得した日産「セレナ」。e-POWERが追加された2018年3月以降に勢いを取り戻し、ライバルを逆転した。新車価格は257万6200~372万5700円

 エンジンで発電した電気で、モーターを駆動させるe-POWERというパワートレーンでヒットしたセレナだが、未使用中古車の大半がガソリンエンジン車。最も多く半数以上を占めるのが2.0ハイウェイスターVで、次いで2.0ハイウェイスターV IIがとなり、この2グレードで約86.9%を占めている。プリウス同様にグレードの選択肢が少なく、人気のe-POWERも選びにくいという状況だ。

 最も多い2.0ハイウェイスターの未使用車の価格帯は、約220万~約336万円で、諸費用を含めた乗り出し価格が250万円以下という中古車も見つかる。2.0ハイウェイスターVの新車価格が298万6500円で、諸費用を含めると約350万円。さすがに100万円の値引きはないと思われるので未使用中古車の価格はかなり魅力。ボディカラーはほぼ、白(パール)、黒、シルバーで占められているので選択肢の幅は少ないが、セレナを安く買いたい! という人には魅力と言える。

セレナを、「2019年式以上」「210万円以上」「走行距離1万キロ以下」「修復歴なし」の条件で検索すると登録済み未使用車が多数ヒット(画像をクリックすると検索結果がご覧いただけます)

次ページは : ■国産車だけじゃない 輸入車でも発生する未使用中古車

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!