EV(電気自動車)の普及が進む一方で、長距離移動に不安を感じるユーザーは多い。そんな中、エネチェンジが7月に始動した「EVおでかけ推進プロジェクト」に注目が集まっている。本記事では、その背景と狙い、そしてドライバーにとってのメリットを徹底解説!
文:ベストカーweb編集部/画像:PRTimes
EVでの旅行に「不安」を感じる人が4割――その理由と解決策とは?
EVの普及台数は年々増加し、環境意識の高まりとともに購入を検討する人も増えている。しかし、EVユーザーの約4割が「旅行や遠出をためらった経験がある」と回答していることをご存じだろうか?
これは、ミライズエネチェンジ(ENECHANGEの子会社)が実施した独自調査によるもの。理由として多く挙げられたのが、「充電スポットの不安」「旅行中の充電計画が立てにくい」といった“航続距離”や“充電インフラ”に関する懸念だ。
そうした声に応える形で、2025年7月より始動したのが「EVおでかけ推進プロジェクト」だ。
エネチェンジが仕掛ける「EVおでかけ推進プロジェクト」とは?
このプロジェクトは、全国の観光地や高速道路のSA/PA、宿泊施設などに設置されたエネチェンジのEV充電器を活用し、EVドライバーの“遠出しやすさ”を向上させることが目的だ。
具体的には以下のような取り組みが行われる。
・主要観光地の充電器マップ公開
EVユーザーが旅行先でも安心して行動できるよう、主要な観光地や施設の充電スポットを見える化。
・旅行先での“ついで充電”を推進
宿泊中や食事中に気軽に充電できるスポットを提案し、充電を「待つもの」から「一緒に楽しむもの」へと転換。
・観光施設とのタイアップキャンペーン
充電を利用したユーザー限定で地元特産品がもらえるキャンペーンなども順次展開予定。
これは単なるEVインフラ整備を超え、「EVで旅を楽しむ文化」の醸成を狙った取り組みだ。
「旅行に使えるEV」への信頼感がカギ
今回のプロジェクトは、「EVは街乗り専用」「長距離には不向き」という固定観念を打ち崩す意味でも重要だ。
実際、近年のEVは一充電あたりの走行距離が400〜600kmを超えるモデルも増えており、高速道路でも“EV専用急速充電エリア”の整備が進んでいる。
にもかかわらず、ドライバー側の心理的ハードルが残るのは、「どこで・いつ・どれくらいの時間で充電できるのか」が見えづらいためだ。そこで今回のような可視化と提案型サービスは、EVの長距離利用を加速させるカギになる。
ベストカーWeb編集部の視点:EVは“旅の相棒”へと進化する
ベストカーWeb編集部として注目したいのは、「EVにとっての旅行=不安」から「EVでの旅行=楽しい・便利」へと認識が変わる可能性が出てきたことだ。
たとえば、旅先のホテルや観光施設で「ついでに充電」できれば、無駄な移動や待機時間が不要になり、旅行全体のストレスも減る。また、観光地での滞在が長くなるほど地域経済にも貢献できる。
つまり、EVの充電インフラは単なる“設備”ではなく、「旅の体験価値」を向上させる戦略的なツールになり得るのだ。
今後は「EV向けドライブ旅行のモデルルート」や「充電×グルメ」「EVで行く絶景スポット特集」など、情報の拡充とナビゲーションの工夫が求められるだろう。
EV=街乗りという時代は終わり! 充電不安を解消し、「旅するEV」時代の幕開けを感じさせる取り組みが始まった。次の旅行、EVで行ってみたくなりませんか?
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