豊田合成が展開するエシカルブランド「Re-S(リーズ)」が、アマノHDとコラボして防災バッグを開発。エアバッグやシートベルトの端材を活用し、耐久性と防災機能を兼ね備えたアイテムが誕生しました。自動車素材の新たな可能性に迫ります。
文:ベストカーWeb編集部/画像:PRTimes
エアバッグの強度を防災に生かす!
「え、あのエアバッグ生地が防災バッグに?」。クルマ好きなら思わず気になるニュースです。豊田合成株式会社が展開するエシカルブランド「Re-S(リーズ)」は、愛知のドラッグストア大手アマノHDと共同で、防災バッグを開発しました。
今回の特徴は、廃棄されるはずだった自動車部品を“再生”した点。バッグ本体には、エアバッグの起爆に耐えうる強度を持つ生地を採用。シートベルト端材をループに、さらに関係会社・芦森工業から提供されたナイロンコード端材を紐に使用し、まさに「自動車素材の機能性」をフル活用した設計です。反射ロゴをプリントすることで、避難時の視認性も確保されています。
企業コラボと地域連携で生まれる価値
この防災バッグはアマノHD創立125周年を記念し、9月1日の「防災の日」に合わせて全従業員に配布されました。注目すべきは、単なる企業コラボにとどまらず、福祉施設や縫製事業所といった多様なパートナーとの連携により製作されていること。豊田合成グループの「TGウェルフェア」、愛媛県の「ゆいまーる」、大阪市の「オーエム企画」が製作に関わり、障がい者支援や地域産業の活性化にもつながっています。
この仕組みは、単なるリサイクルではなく「アップサイクル」だからこそ実現できる広がりです。従来の廃棄物を、新しい価値を持った製品へと変える。しかも、防災という“自分ごと”に直結する分野であるため、読者にとっても身近に感じられる取り組みといえるでしょう。
自動車と暮らしをつなぐアップサイクルの未来
Re-Sはすでに、アパレルブランドやお笑い芸人、温浴施設「竜泉寺の湯」など多彩な業界とコラボレーションしてきました。サウナハットやボルダリング用ポーチ、木工所と組んだペンケースなど、自動車素材が驚きのアイテムへと生まれ変わっています。
こうした事例は、自動車部品メーカーの新しい可能性を示すだけでなく、私たち消費者の環境意識を自然と高める効果も期待できます。特にエアバッグやシートベルトといった「命を守る素材」が、日常の安全や防災へと用途を広げる姿は、強い説得力があります。
まとめ
クルマの安全素材が「防災」に進化。Re-Sの挑戦は、自動車と暮らしをもっと身近に結びつけています。









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