令和に入って、クラウンパトカーは世代交代が進み、いまでは220系が主力になっている。
平成時代のパトカーといえば、廉価モデルが基本で、質素で質実剛健な姿がスタンダードだったが、最新クラウンパトカーにはそんな雰囲気はまったくナシ! むしろ高級感あふれるパトカーになっている。
当然ながら、車両価格も大幅アップ! 400万円オーバーが当たり前になっている。今回は220系クラウンの導入時の衝撃を振り返る。
なお、令和の最新パトカー事情については『新型PCへ世代交代する警察車両 令和パトカー大全』も参照してもらいたい。
文・写真/有村拓真
【画像ギャラリー】220系クラウンパトカーのディテールを一気チェック(6枚)画像ギャラリーいきなり爆買!? 初回導入は全国で675台!
2021年の秋頃から北海道警や愛知県警などで先行して稼働が始まっていた220系クラウンパトカー。12月に入っていよいよ警視庁でも稼働が確認され、見かける台数も増えてきた。
さて、今回国費(警察庁の予算)で落札された220系クラウンパトカーの台数はなんと675台にものぼる。初モノのわりに、けっこうな爆買いという印象もあるが、その仕様や価格などを順番に見て行こう。
今回導入されたのは下記の4種である。それぞれの導入台数、1台あたりの価格については、以下の通りだ。
・無線警ら車(2WD) 234台 約413万円
・無線警ら車(4WD) 94台 約460万円
・交通取締用四輪車 240台 約449万円
・交通取締用四輪車(反転灯) 107台 約432万円
無線警ら車とは、昇降式の赤色灯が付いたパトカーのことで、一番街中で見かけるタイプのパトカーだ。2WD、4WD合わせて328台が配備される。今モデルでは、2WDには2.0Lターボモデルが、4WDには2.5Lハイブリッドがベース車として使用される(4WD設定がハイブリット車にしかないため)。
次の交通取締用四輪車とは、その名の通り、交通取り締まりを行う白黒のパトカーのことだ。主に高速隊や交通機動隊で活躍する。これが240台。
最後に交通取締用四輪車(反転灯)だが、これも名称にある通り、反転式警光灯を装備するパトカーのこと。いわゆる覆面パトカーのことで、操作ボタンを押すとルーフから赤色灯がパカッと出てくる。こちらも、白黒仕様と同じように、主に高速隊や交通機動隊で活躍する。今回は107台が配備される。
国の予算で一括購入するパトカーは、主にそれまで使用していたパトカーの更新対象として購入される。今回は2014年度あたりに導入されていた200系クラウンや、レガシィパトカーの後継であろう。総台数は先にも挙げたとおり、675台。総額は約30億円となっている。
ちなみに、前モデルの210系クラウンパトカーの無線警ら車(2WD)を例にとって今回の台数に近い落札年度を調べてみると、2018年度に275台、合計約8億円弱という実績がある。1台あたりに換算すると約298万円。他年度でも1台当たりの価格は約298万円~331万円となっているため、220系パトカーはモデルチェンジに伴って大幅な価格アップとなっていることがわかる。








コメント
コメントの使い方最後の後輪駆動クラウンで数揃えておくのは運転技術講習面でも大切ですね。
パトカーは非常に重い装備を積んで基本二人乗り、その上で極端に酷使されますから、今までが廉価使ってた方に驚きです。
いざって時に必要な能力を発揮するには、車自体もですし、乗る警官にも快適な環境を用意しておいて集中力の手助けするのは当然必要でしょう。
我慢しろ、結果だけ出せ。はもう時代遅れ。自分がブラック企業と同じ言動をしてはダメ