マツダの宝 SKYACTIV-X なぜ苦戦!?? 理想の技術なのに…

欧州での価格差は19万円!!

 ところが海外市場では話が変わる。欧州で売られるマツダ3ファストバック・スポーツLUXの場合、2Lノーマルエンジン車の価格は2万5540ユーロ(299万円/1ユーロを117円で計算)、スカイアクティブXは2万7140ユーロ(318万円)になる。

 スカイアクティブXが高いものの、差額は19万円だ。そのために欧州で売られるマツダ3とCX-30では、40%前後をスカイアクティブXが占める。

欧州と日本では装備内容が違うが、スカイアクティブGとの価格差は19万円!! それにより販売比率も40%前後にまで膨れ上がっている

 日本でも価格差が19万円なら、スカイアクティブXが売れ筋グレードになるだろう。19万円は無理としても、せめて40万円以下の上乗せに抑えたい。

 仮にXプロアクティブツーリングセレクションの価格が、ノーマルエンジンの36万円アップとすれば299万6741円だ。ディーゼルで同グレードの291万1741円、2Lノーマルガソリンエンジンの263万6741円と比べても割高感は生じない。このあたりが適正価格になる。

スカイアクティブXは大量に売ってこそ意味がある

 商品の価値は機能と価格のバランスで決まるから、スカイアクティブXも、機能に見合った価格に改めれば売れ行きを伸ばせる。

 そして今のマツダ車はプラットフォームなどの基本設計を共通化したから、今後登場するマツダ車は、マツダ3やCX-30に準じた設計になる。そうなればスカイアクティブXも、今後登場するマツダ全車に搭載できる。

 効率の優れたエンジンだから、価格を割安に抑えれば普及も進む。

次期マツダ2には排気量を小さくしたスカイアクティブXの搭載が有力視されている。この時までスカイアクティブXの量産効果は見込めないのか?

 スカイアクティブXは、突出した高性能エンジンではなく、環境性能にも配慮したバランス型のパワーユニットだ。大量に販売して、マツダ車の環境性能を底上げすることを目的にしている。

 その使命を果たす意味でも、コスト低減を進めて、価格を抑えてほしい。今のように価格が割高では、スカイアクティブXに込められた願いを達成できない。

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