2020年4月10日、東京地区でディーラー展開を行う「東京スバル」ウェブサイトで、「レガシィB4」と「BRZ」の注文受付終了のタイミングがアナウンスされた。
スバル広報部に詳細を尋ねたところ、国内での現行型モデルの受注をそれぞれ終了することが明らかになった。
そして、1989年の誕生から続いたレガシィのセダンモデルは、日本国内において、現行モデルで販売終了となり、その歴史に幕を閉じることも明らかとなった。
レガシィB4とBRZの受注終了のタイミング、そして将来はどうなるのだろうか。スバル広報部に電話取材を行い、最新情報をまとめた。
文:大音安弘
写真:SUBARU
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レガシィB4は国内での歴史に終止符
レガシィB4は、2020年6月22日(月)をもって注文受付を終了する。
もちろん、生産予定台数を上回る注文があった場合は、期限前に受付を終了する可能性もあるという。このため、現時点では、好みの仕様を注文することが可能だ。
すでに米国では、新型が投入されているレガシィB4だが、残念ながら、日本への新型の投入の予定はなく、国内での31年にも上る歴史に終止符を打つ。
この苦渋の決断の陰には、日本市場での国産セダンの低迷がある。現行型ではバリエーションを絞り、上級セダンの道を選び、生き残りをかけたが、状況が好転することはなかった。
「レガシィの系譜」は途切れない
日本でのレガシィ消滅の危機が心配されるが、その点については心配無用。アウトバックは引き続き、現行型の販売が継続される。
そして、将来的には、海外仕様のアウトバックをベースとしたフルモデルチェンジが実施される見込みだ。
しかも、その新型アウトバックは、単に海外仕様を右ハンドル化と法規対応させたものではなく、日本ユーザーのために、一部を専用仕様に改良したものだというから楽しみだ。
今後のレガシィB4の受け皿は、WRX S4が担う。現行型は、輸入車ユーザーから乗り換えも見られるなど、スポーツセダンとして高い評価を受けている。
現在、開発が進められている新型WRXは、スポーツセダンとしての進化に加え、レガシィB4のファンも受け入れるフラッグシップセダンとしての顔も期待される。スバルも、その点は充分に意識した仕様を投入してくるはずだ。
第一ステージを終えるBRZ
希少なスポーツクーペであるスバル BRZも、2020年7月20日(月)をもって注文受付を終了。こちらも生産予定台数を上回る注文があった場合は、その時点で受付を終了するとしている。
2020年3月、ドイツでは、現地販売終了を惜しむ限定車「ファイナルエディション」が発表されているが、日本では「ファイナルエディション」などの特別仕様車は設定されていない。
ただ、導入終了のドイツと日本では、少々事情が異なるのも確か。すでにトヨタとスバルが、次期モデルの共同開発を進めていることを公表しているからだ。
次期86/BRZについての情報は、一切公表されていないが、現行型同様に、2ドアクーペである点は間違いない。
ただ、そのポジションは、発展的に少し変化が生じるかもしれない。発売当初は圧倒的にMT比率が高かったのに対して、現在はAT車のニーズも拡大したことだ。
これはスポーツカー好きだけでなく、クーペ好きの心も捉えていることが伺える。そのため、新型は、現行型を超えるポテンシャルだけでなく、大人向けのクーペの一面も期待できるかも。
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