■SOSコールはどのクルマに搭載されている?
SOSコールの機能を
[1]ボタンかカーナビから助けを呼べる
[2][1]+エアバッグの展開時のオペレーターからの呼びかけ
とし、現行車で選べるものを挙げると
●トヨタ
[1]
メーカーオプションかディーラーオプションのカーナビの選び方によってほとんどのモデル
[2]
ヤリス、アルファード&ヴェルファイア、グランエース、カムリ、セダン&ツーリング&スポーツの3ナンバー幅となるカローラ、センチュリー、ランドクルーザー、ランドクルーザープラドなど
●レクサス
[2]全車
●日産
[2]デイズ、ルークス
※プロパイロット2.0が着くスカイラインハイブリッドには、プロパイロット2.0を使用中ハンドル操作がないなどの異常事態の際にはクルマがドライバーに緊急事態があったと判断、クルマを自動停止しオペレーターが呼びかけ、反応がない場合には自車位置に救急車を手配してくれる機能がある
●ホンダ
[1]メーカーオプションかディーラーオプションのカーナビの選び方によって、軽自動車以外のほとんどのモデル
[2]フィット
●マツダ
[2]マツダ3、CX-30
大まかな傾向としてトヨタ、日産、ホンダ、マツダの最新モデルで何らかのSOSコールが装着できることが多い。では日本メーカーの他社のモデルになぜないかと言えば、答えは簡単でヘルプネットに前述の日本メーカーとスバルしか入っていないからである。
そのため現在SOSコールを使えるスバル車はないが、年内に登場する次期レヴォーグからSOSコールが使えるようになる可能性は非常に高い。その反面、日産「デイズ & ルークス」と三菱「eK」は同じクルマなのに、三菱eKにはSOSコールが着けられないということがあるのだ(それだけにデイズ&ルークスはSOSコールがある唯一の軽自動車というアドバンテージにもなっているわけだが)。
SOSコールは見方を広げれば有効な安全装備のひとつだけに、早期に日本の全メーカーが足並みを揃えて普及を望みたい。
またトヨタは3代目セルシオのSOSコールやG-BOOK以前の90年代最後の時点でMONETと呼ばれた、カーナビと当時の携帯電話を接続によるクルマとの通信からこの種のことを始めていた。この点を思い出すとSOSコールや「つながるクルマ」に限らずAT、5ドアセダン、デジタルメーター、ハイブリッドなどと同様に「将来性があると判断した技術は時間が掛かっても大事に育てて必ずモノにする」というトヨタのよきDNAを再認識する。
■SOSコールで気になるQ&A
いくつか挙げると
●あおり運転にあった場合には使っていいのか?
これはイエスとしているメーカーが多い。こういった場合には走行中でも自分で携帯電話を使って助けを呼んでもいいが、SOSコールがあればオペレーターを介して自車位置を含め警察などに取り次いでくれるのでよりリスクは減る。
●困った時には何でもSOSコールをしていいのか?
それはノーである。レクサスのSOSコールを使っていい線引きのようなものをまとめると、救急、消防、警察の出動が必要な場合となっている。そのため例えば「脱輪した」というような場合にはJAFなどに連絡することが優先だ。
●SOSコールを間違えて発信したら?
マツダのQ&Aによると「間違えて発信した旨をお伝えください」とのことで、押し間違えはしないようにしたい。
●SOSコールはどこからでも通じるのか?
初歩的ながら契約が必要なのに加え、オペレーターとの通信の基盤になっているのは携帯電話の電波網だけに、携帯電話が通じないところではSOSコールも通じないということは残念ながらあり得る。
SOSコールも安全装備や運転支援システムのようなものであり、通じないこともあり得るにせよ「もしもの時の備え」として、着けられるクルマなら装着、契約を強く薦める。
またSOSコールにはボタンにカバーがあるものがあるのもあり、万一に備え同乗者にも存在や使い方を伝えておくといいだろう。
いずれにしてもSOSコールを含めた「つながるクルマ」は進化や発展も含め、今後大いに注目したい分野だ。
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