トヨタは5月13日、カローラツーリングの特別仕様車「2000リミテッド」を限定500台で6月1日から発売すると発表した。価格は262万200円。
このカローラツーリング2000リミテッドは、国内のカローラシリーズで初めて2Lエンジンを搭載し、トランスミッションはダイレクトシフトCVTを組み合わせており、パドルシフトによってなんと10速のマニュアルシフトが可能だ。
さて、突如発表された、2Lエンジンを積んだカローラツーリング2000リミテッドはいかなるモデルなのか、解説していこう。
文/ベストカーWeb編集部
写真/トヨタ
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カローラ史上最強170psの2L、直4エンジン搭載!
カローラツーリングに設定された限定500台の2000リミテッドの目玉はなんといっても、TNGA思想に基づいて開発された2Lダイナミックフォースエンジンを日本のカローラシリーズとして初めて搭載したことだ。
カローラの歴史を辿っていくと、ディーゼルエンジンを除き、2Lエンジンが搭載されたのは、TRDが企画し、1994年10月に発売したカローラTRD2000があるが、それ以外は見あたらない。
ちなみにこのカローラTRD2000はベースの1.6L、直4(4AG型、160ps/16.5kgm)から、180ps/19.5kgmを発生する3S-G型2L、直4エンジンに換装されているものの、あくまでTRDが改造したクルマのため、厳密には今回のカローラツーリング2000リミテッドが史上最強のカローラといっていいだろう。
170ps/20.6kgmというスペックに関しても、1997年4月に登場したAE111型カローラGTに搭載された4AG型1.6L、直4(165ps/16.5kgm)が、カローラに搭載されたガソリンエンジンの最強モデルだったが、今回のカローラ2000ツーリングリミテッドはこのエンジンを5ps/4.1kgm上回り、最強スペックとなった。
ここで気になるのはトヨタ最強の快速スポーツワゴンと言われたカルディナGT-FOURの存在。
2代目、3代目に搭載された3S-GTE型2L、直4ターボエンジンは260psで、2代目カルディナGT-Tに搭載された3S-GE型2L、直4エンジンも190psだから、さすがに適わないが、今回の2Lのカローラツーリングリミテッドはこうしたスポーツモデルへの展開を期待させるものだ。
カローラツーリング2000リミテッドに搭載されているエンジンの型式はM20A-FKS型で、マルチホールの直噴インジェクターやロングストローク化により燃焼を高速化、VVT-iE(電動連続可変バルブタイミング機構)を吸気側に採用してレスポンスを向上させたユニットとなっており、最大熱効率は実に40%に到達しているという。
以下に現行カローラツーリングが搭載しているエンジンを列記しているが、2Lエンジンがいかに高出力なモデルなのか見ていただきたい。
■特別仕様車カローラツーリング2000リミテッド
2L、直4(M20A-FKS型)/最高出力:170ps/6600rpm、最大トルク:20.6kgm/4800rpm
■1.8Lハイブリッド
1.8、直4(2ZR-FXE型)/最高出力:98ps/5200rpm、最大トルク:14.5kgm/3600rpm+72ps/16.6kgm(モーター)
■1.8Lガソリン
1.8L、直4(2ZR-FAE型)/最高出力:140ps/6200rpm、最大トルク:17.3kgm/3900rpm
■1.2Lガソリンターボ
1.2L、直4ターボ(8NR-FTS型)/最高出力:116ps/5200〜5600rpm、最大トルク:18.9kgm/1500〜4000rpm
ダイレクトシフトCVTはパドルシフトで10段変速が可能
この高効率エンジンに組み合わされるトランスミッションはパドルシフトで10速の変速シフトが可能なダイレクトシフトCVT(パドルシフト付き10速スポーツシーケンシャルシフトマチック)を採用。
従来のCVTに発進用ギヤを追加し、機械損失低減やワイドレンジ化、変速追従性向上を実現。ダイレクトでスムースな走りと優れた低燃費性能(従来比+6%)を両立している。
ちなみに、標準のカローラツーリングは1.8L、直4がスーパーCVT-i(7速スポーツシーケンシャルシフトマチック付き)、1.2L、直4ターボが6速iMTを組み合わせている。
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