2020年4月13日にトヨタは新型ハリアーを発表。日本はSUVブームの真っただ中にあることもありその最新モデルということで話題の中心となり、現在最もクルマ界でホットな1台に君臨している。
新型コロナの影響もありホームページでは発売が遅れる可能性もあると記述しているが、新型ハリアーは6月17日に発売開始する予定となっている。
何よりその質感の高いエクステリアデザインに注目が集まっているが、それだけではない。現代のクルマとして必然となっている安全装備の充実、進化も見逃せないポイントだ。
今回は、新型ハリアーの新たな装備、デジタルインナーミラーについて考察していく。
文:ベストカーWeb編集部/写真:TOYOTA、NISSAN、HONDA、MITSUBISHI、SUBARU、LEXUS
【画像ギャラリー】見れば見るほど美しい新型ハリアーが299万円から買えるのは凄すぎる!!
新型ハリアーは安全装備が充実&進化

新型ハリアーは、トヨタの予防安全パッケージ『Toyota Safety Sense』の最新バージョンが全車に標準装備される。
プリクラッシュセーフティ、アダプティブハイビームシステム(AHS)、レーントレーシングアシスト(LTA)、レーダークルーズコントロール(全車速域追従機能付き)、ロードサインアシスト(RSA)によって衝突回避や被害軽減をサポート、運転支援をする。
同時に、インテリジェントクリアランスソナー、ブラインドスポットモニター(BSM)、リヤクロストラフィックオートブレーキなども標準またはオプション設定されている。
そのハリアーの最新の安全装備のひとつとして注目したいのが、デジタルインナーミラーという新装備だ。


デジタルインナーミラーとは?
では、このデジタルインナーミラーとはどんな機能を持っているのか?
実はデジタルインナーミラー自体は新しくはない。すでに同じ名称の装備がレクサスで商品化されていて、2017年にLSに標準またはオプション設定されている。また、デジタルアウターミラーを世界初採用したES300hバージョンLにオプション設定されている。

機能としては、車両後方に取り付けられたカメラの映像をインナーミラー(ルームミラー)内に表示するというもので、ヘッドレストや乗員、荷物の積載状況に関係なく、クリアな後方視界を確保できるというメリットがある。
夜間の後方の視界確保に絶大な効果を発揮するが、距離感など慣れが必要なのも事実し、太陽光の角度によっては見えにくくなる場合もある。
そんなときには、通常の鏡面に切り替えることもできるので心配無用だ。
このデジタルインナーミラーをトヨタ車で初採用したのがハリアーなのだ。

現在多くのメーカーが積極的に商品化
このリアカメラの映像を映し出すルームミラーは、各メーカーとも積極的に開発を進めていて、トヨタ、レクサス以外に現在市販されているのは以下のとおり。
■日産:インテリジェントルームミラー
日本メーカーで最も幅広く車種展開しているのが日産だ。デイズ、ルークスの軽自動車にもディスプレイ付き自動防眩式ルームミラーを一部のグレードを除き標準装備し、後方だけでなく、インテリジェントアラウンドビューモニターを映し出すこともできる。


■ホンダ:アドバンスドルームミラー
ホンダアクセスが手掛けた、アドバンスドルームミラーとしてディーラオプションで一部を除くモデルに設定している。

■スバル:スマートリヤビューミラー
アイサイトセイフティプラス(視界拡張)として、フロントビューモニターとのセットオプションとなっている。

■三菱:デジタルルームミラー
日産と共同開発したeKシリーズにデジタルルームミラーという名称でオプション設定。機能は日産のインテリジェントルームミラーと同じ。

録画機能を付加したのが新しい
では、新型ハリアーのデジタルインナーミラーは何が凄いのか?
それは、ルームミラーに映し出すのは後方カメラによる映像だけだが、走行中の前後の映像をインナーミラー装着のSDカードに録画できる機能が追加されている点だ。
そう、新型ハリアーのデジタルインナーミラーは、ドライブレコーダーとして使えそうなのだ。

市販のドライブレコーダーでもルームミラー一体型、分離型の商品がすでに販売されているが、自動車メーカーが純正で登場させたのがある意味画期的と言えるだろう。今後、他メーカーも追従する可能性は充分にある。
新型ハリアーは6月17日発売予定で、デジタルインナーミラーの画素数、画角、撮影方法、Gセンサーの有無など、詳細については公表されていないため、性能は未知数だ。
しかし、ドラレコ機能を盛り込んで、全車オプションではなく、一部を除き標準装備していることからも、予測の範囲ながら性能面では問題ないと思われる。
このデジタルインナーミラーは、2.5Lハイブリッド、2LガソリンともZ、G及びZ、Gに設定されるレザーパッケージに標準装備される。
唯一ベーシックグレードのSには標準装備されず、8万8000円のオプションとなっている。もし、Sを購入する場合、メーカーオプションのため後付けできないので注意が必要だ。
新型ハリアーがデビューしてから、実車でデジタルインナーミラーの実力を試してみたいと思うが、今後のトレンドになる可能性も充分にあると思われる。
※上のモデルのように、ルームミラータイプのドライビングレコーダーは数多く販売されているが、ハリアーのデジタルインナーミラーがどのくらいの性能を持っているかに乞うご期待!!