新型ヴェゼルは、現行型のような成功は可能か?
先述したように、現在の日本市場では、コンパクトSUVが乱立状態。そのどれもが手ごろなサイズで、使い勝手も抜群だ。
そんな市場に飛び込んでいくことになる新型ヴェゼルであるが、「ホンダらしさ」を忘れなければ、新型も現行型と同じように成功するであろう。
筆者がヴェゼルに求める「ホンダらしさ」とは、例えば、コンパクトなボディなのに「想像がつかないほど」車内が広く、また「想像した以上に」きびきび走る。
そして「驚くほどに」燃費が良い、といった「他社がマネすることができないような、技術とパッケージング」だ。
ハイブリッドシステムのe:HEVはまさに、「他社がマネすることができない技術」といえる。加速性能、音振、燃費、どれも非常に高いレベルを実現している。
なめらかで優秀なエンジンフィーリングのハイブリッドユニットによって、新型ヴェゼルはさらに魅力的になるだろう。
それに、現行ヴェゼルの魅力である広い荷室空間も備わることで、新型ヴェゼルに「ホンダらしさ」が備わる。
さらには、新型フィットの時のように、「見せ方」にひと工夫あると、なおいい。新型フィットは東京モーターショー2019の場で、一気に5つのグレードを発表し、メディアの度肝を抜いた。
実際の売れ行きは、HOMEとBASICが大半を占め、NESSの人気がイマイチといった状況のようだが、それでも、顧客にアピールする戦略としては、インパクトを与えることができた事例だと考える。
■まとめ
何度か、ホンダの車両開発エンジニアの方たちと、お話をさせていただいたが、ホンダでは、クルマつくりに際し、まず社員の「やりたい」というモチベーションを大切にし、その気持ちを否定しない雰囲気をもって開発に取り組む、という。
あと数か月もすれば、新型ヴェゼルの姿が明らかとなるだろう。チャレンジ精神にあふれた、他社にはない魅力的なSUVとして、新型ヴェゼルがデビューしてくるのを楽しみにしている。
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