名門車続々生産終了へ…トヨタ大規模車種整理で消えゆく商用車たち

ライトエース(タウンエースに統合予定)

初代モデル登場:1970年

ライトエーストラックは2グレードあり、DXが155万4300円、DX Xエディションが157万6300円となっている

 車名のシールの違いだけでカローラ店扱いだったタウンエースとネッツ店扱いだったライトエースは、現在は両車トヨタのラインナップに残っているものの、ライトエースの在庫がなくなり次第タウンエースに統合される見込みだ。

 初めから兄弟車だったと思われがちなライトエースとタウンエースだが、ライトエースの登場は1970年と先である。

ライトエースバンはトラック同様に2グレードで、GLが185万3500円、DXが189万9700円。トラック、バンともダイハツが開発製造を手掛け、インドネシアから輸入

 ライトエースは現在の軽トラックが少し大きくなったくらいの小型トラックのミニエースの上級版としてトラック、商用バン、乗用ワゴンのバリエーションでデビュー。

 タウンエースは1976年にハイエースとライトエースの間に位置するライトエースよりボディサイズの大きい1BOXバン&ワゴン、トラックとして登場した。

 つまり「ライトエースとタウンエースは別のクルマ」という関係は1991年まで続く。

 1992年に初代エスティマを5ナンバーサイズとしたエミーナ&ルシーダが登場したタイミングで、タウンエースはビッグマイナーチェンジ、ライトエースはフルモデルチェンジという形で、ライトエースはトラック以外タウンエースに準じるアルファードとヴェルファイアのような兄弟車に移行した。

 その後1996年に2台は短いノーズにエンジンを積むFRのパワートレーンとなるミドルハイトミニバン&商用バンのタウンエースノアとライトエースノアにフルモデルチェンジされた。

1996年にはステップワゴンの対抗馬として、タウンエースノア、ライトエースノアが登場。現在のノア/ヴォクシーの前身モデルだ

 また乗用ミニバンは2001年にタウンエースノアがノア、ライトエースノアがヴォクシーという現在と同じFFレイアウトとなり、乗用ミニバンがノア&ヴォクシーとなった後も商用バンは2007年までFRレイアウトで継続された。

 2008年にライトエース&タウンエースは現行モデルにフルモデルチェンジされるのだが、現行モデルは1.5Lガソリンエンジンを前席下に積むキャブオーバーに戻り、クルマ自体はダイハツがインドネシアで生産するグランマックスを日本向けとした1BOXバンとトラックとなった。

 現行ライトエース&タウンエースはボディサイズを見るとそれぞれが別のクルマだった頃のライトエース相当なこともあり、歴史も長いライトエースに統合するほうが合っているような感もあるが、総合的なネームバリューが理由なのかタウンエースが残るようだ。

サクシードバン(プロボックスバンに統合)

初代モデル登場:2002年

サクシードは2002年にデビュー。2013年までは商用バンと乗用ワゴンの2タイプが販売されていた。2014年にビッグマイチェンを受けた
サクシードは2002年にデビュー。2013年までは商用バンと乗用ワゴンの2タイプが販売されていた。2014年にビッグマイチェンを受けた

 プロボックス&サクシードはそれまでのカローラバンとカルディナバンの後継車として2002年に現行モデルが登場した。カローラ店扱いのプロボックスとトヨタ店とトヨペット店扱いのサクシードは商用車として実に使いやすい素晴らしいツールである。

 当初のプロボックスとサクシードの主な違いは、サクシードはプロボックスに対し全長がリアオーバーハングで105mm長い、最大積載量がプロボックスの400kgに対しサクシードは450kgと、要するにサクシードの方が荷物を多く積める点だった。

 その意味ではプロボックスがカローラバン、サクシードがカルディナバンの後継車といえる。

プロボックス/サクシードとも2014年にフルモデルチェンジ級のビッグマイチェンにより生まれ変わった。現在は安全装備も充実して魅力アップ

 しかしこの違いも2014年に2台がフルモデルチェンジと言っていいくらいの超ビッグマイナーチェンジを受けた際に2台は、バックドアに着く車名のシールが違うだけの兄弟車となった。

 このことを考えるとハイエースとレジアスエース同様に名前の挙がることの多いプロボックスに統合されたのも当然だろう。

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