■ハンドル、ペダル、コックピット……レーシングシミュレーター機材について
(TEXT/栗原 淳)
ソフトとPCが揃ったら、いよいよ操作系統のハンドルコントローラーやコックピットを揃えていこう。
量販店、大手ネットストアで販売されているハンドルコントローラーは、アクセル・ブレーキ・クラッチのペダルセットも付属している。シフターは別途販売されている。
コックピットは量販店よりも大手ネットストアのほうが購入しやすい。予算に余裕があればシート付タイプをお薦めする。ただ、梱包された状態でもかなり大きく、重量も相当なので購入する前に設置スペースを確保しておこう。
ギャラリーでお薦め製品をピックアップしてあるので、是非参考にしてもらいたい。
■全部揃えるにはお金がかかりすぎ!! 岩佐流 安くシム環境を構築するコツ
(TEXT/岩佐琢磨)
と、ここまでレーシングシムのあれこれを紹介してきたが、なんといってもお金がかかる。最後に、クルマ好きの岩佐氏流「環境を安く構築するコツ」を紹介しよう。このコツを参考に、あなたもレーシングシミュレーターを自宅に構築してはいかが?
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PCで主流となっているソフトはアセットコルサや「rFactor2」だが、これらの発売は古く5~6年ほど現役を続けている。昨年の新作アセットコルサコンペティツィオーネや、つい先月ベータ先行発売されたばかりの「オートモビリスタ2」もさほどハイスペックなPCを必要としない。
ちょっとグラフィックオプションを落としてやれば、数年前のPC+現行グラフィックカードでも充分快適に動作させることができてしまうのだ。
筆者の「Core i5-3570K」という8年前のCPUでも、現行のミドルクラスグラフィックカードと組み合わせれば3面モニターで快適にプレイできる。
グラフィックオプション設定のコツは、煙の描写、反射の描写、影の描写を抑えること。煙は出ているのがわかればいいし、影もプレイ中はまぁあればいいか程度なので低いレベルで構わない。さらに異方性フィルタリングを×2程度に抑えることだ。
ある程度の性能を持つCPUが搭載されていて、グラフィックカードを交換できるPCをお持ちなら、まずはグラフィックカードだけでも現行モデルを買い足してみるのがお薦め。メモリーは実は8GBもあればさほど困らない。高速なNVMeSSDもほとんど恩恵はない。
最も重要なのはハンドルコントローラーだ。レーシングシムの快適性に最も影響するのはハンドルコントローラー、と言える。
フォースフィードバックに対応していて、ロックtoロックで360度以上切れて、光学センサー式のステアリングを備えるのが最低条件だが、現行品でこの条件にあてはまる製品はG29か、T300RSが最安値となってしまい、ともに実売価格4万円近い。
T150の並行輸入品はまだ2万円台で手に入るが、こちらは国内での保証は受けられない。
DIY派の方は、光学式ステアリングを採用した古い製品の中古をフリマサイトなどで狙って、ペダル内の消耗部品(可変抵抗)だけを交換して使うのを試す手も。
筆者も12年モノのDriving Force GTを修理して使っているが、いまだに現役で充分に使えるいいコントローラーである。
家電製品、ガジェットの企画開発をする会社のCEOだけあって、ハンドルは自分でメンテ、コックピットは自作している岩佐氏
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