■続いてランエボ! まずはコンセプトカーの出現に期待!!
続いてランサーエボリューション復活のシナリオはどうか? こちらも業績回復が前提となるが、パジェロと同じくゴーン会長にとっても復活を目指したい1台であることは間違いない。
2年ほど前、益子CEOは「ランエボの復活はない」と非公式の場で断言したことがある。今はクルマの電動化を進めるのに集中しており、スポーツモデルの開発にまで手が回らないということだった。
それが今回はガラリと変わった前向きな発言。時が経てば状況が変わり、それに合わせて考え方も変わるのは当然あることだが、ゴーン会長の強い意思が働いた結果の「宗旨替え」であることは想像に難くない。
もし復活するとしたら、ランエボはどんなクルマになるのだろうか。ファンが期待するのは、もちろんEVではないだろう。
ランエボのようなクルマは、ただ車名が復活すればいいわけではなく、過去、長く支持してくれてきた人たちを納得させ、満足させる必要がある。それこそが真の復活だ。
そして、ゴーン会長はそのあたりのユーザーマインドがよくわかっているはずなのだ。
やはりメインはガソリンエンジン、それも過給エンジンだろう。ある開発エンジニアは、ランエボの復活について「今ある資材を使って作るのが自然だ」と言うが、コストを考えると当然のこと。となると、次期ランエボのベースとなるのはアウトランダーのプラットフォームが最有力候補補となる。
これに今年12月に発表となるエクリプス クロスに搭載される1.5Lターボか2.2Lクリーンディーゼルエンジンを積むなら、すぐにでも新しいランエボはできる。
それでもファンは喜ぶかもしれないが、それだけではやはり物足りない。ランエボは常に新しい技術を身にまとう、三菱のスポーツフラッグシップでなければならない。
現在開発が進んでいる車両運動統合制御システムS-AWCは前述の次期パジェロにも使われる技術だが、ランエボにももちろん採用されるだろう。ただし、その制御内容は当然変わってくる。
パジェロが安定性や悪路走破性を重視したものなら、ランエボは運動性能重視。同じシステムでもキャラクターの異なる制御にできるのが最新デバイスの特徴なのだ。
考えられる方向性は1.5~2Lクラスの過給エンジンにモーターを備えるハイブリッド+最新S-AWCの新世代スポーツ。
パジェロ、ランエボともに2018~2019年にデビューさせるのは厳しいが、これまでパジェロ/ランエボの次期モデルを追いかけてきたベストカーとしては、まずはモーターショーでコンセプトカーを披露し、そして、市販車に発展する可能性が高いということを伝えておきたい。
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