さらばスズキバレーノ!! 登場4年で日本から撤退の敗因

■アピール下手だった!? バレーノはなぜ売れなかった?

 これはバレーノの存在感の薄さに尽きると思う。

 例えばバレーノは登場から3年目あたりに「細い路地を余裕ギリギリで走る」というCMを流していたのだが、覚えている人はほとんどいないだろう(むしろ導入当初で6000台という販売目標台数を考えると、CMが流れているほうが凄いとも感じる)。

 さらに存在感が薄かったバレーノは、興味を示したお客さんがいたとしても日本車初のインド製というのも原因だったのか、各部のクオリティが日本製の日本車に比べると劣り、広さや使い勝手も「同じスズキのソリオのほうが便利」と、結局スズキも含め優秀なコンパクトカーが多数揃う日本では居場所がなく、2019年1年間の販売は732台(月61台)と低迷。

 総合すると「よく4年少々売っていたものだ」、「絶版になるほうが自然」という印象だ。

■在庫はある? バレーノはまだ買えるのか?

 2020年3月で生産を終了した日本向けのバレーノは、現在新車で買える可能性があるのは、販売会社単位で持っている在庫のみだ。

 7月21日時点のバレーノの新車の在庫を地域別に取材してみたところ、東京や大阪といった大都市圏なら少数ながら残っているという傾向だった。在庫のため選択肢は限られるため(在庫のほとんどは1.2LガソリンNAのようだ)、欲しいならすぐに動くべきだ。

1.2LガソリンNAの「XS」の内装。1Lターボを搭載した上級グレード「XT」にはオプションで本革シート表皮の設定があったが、1.2LNAの「XS」はファブリックシートとなっている

 また中古車検索サイトを見るとバレーノは100台程度が流通しており、新車が買えなかったら中古車という手もある。その場合には70万円程度の初期モデルか150万円程度の1年落ち走行5000kmまでのもののほうが、お買い得感は高い。

●ベストカーWEBが厳選! もう在庫しか手に入らない「バレーノ」の気になる中古車情報

 バレーノは「めったに走っていないクルマに乗りたい」という個性派なら、面白い選択かもしれない。

【画像ギャラリー】販売終了のバレーノと 海外から逆輸入で日本にやってきた スズキの現行モデルたち

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