スズキハスラー対ダイハツタフト 全面対決 売れまくり軽ソフトSUV頂上決戦

 2020年2月に発売されたスズキの2代目ハスラー。去る6月に発売開始されたダイハツタフト。ピッカピカの軽SUV/クロスオーバーモデルとして何かとライバル的関係として取り沙汰される2台だが、実際この2台で悩むな~という方は多いのハズ。

 そこで今回はデザイン、使い勝手、走り、安全装備、空間、ウリ。全方位で比較チェックしてみたぞ!

【画像ギャラリー】元祖「 遊べる軽」と新鋭「青空SUV」! ハスラー&タフトをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2020年7月のものです
文:岡本幸一郎、ベストカー編集部/写真:スズキ、ダイハツ、ベストカー編集部/撮影:平野学
初出:『ベストカー』 2020年8月26日号


■「似て非なり、非ながら似ている」ハスラー&タフト

 この2台、個性的なデザインとマルチに使える利便性の追求という点では共通するが、その表現の仕方が実に対照的。「遊べる軽」、ハスラーの2代目は、ひと目でわかる容姿を受け継ぎつつ、一方でインテリアには斬新なアイデアを盛り込み全方位で6年分の進化を遂げた。

 対するタフトは、このカテゴリーにダイハツが本気で名乗りを上げる最初の1台として、より直感的にSUVらしさを感じ取れるように仕上げている。

「フォルムはスクエアだけどデザインは丸っこいハスラー。それに対し、タフトは全体的に角ばっているし、パッと見ではだいぶコンパクトに見えるデザイン」と岡本氏

 車内空間の雰囲気も外観とリンクしており、まずハスラーは、とにかく広さと便利さを少しでも高める努力が感じられる。

ヘッドライトが角と丸だし、顔の表情もぜんぜん違う。ボンネットはタフトのほうが少し高い。タフトは全体的にガラスエリアが小さくゴツい雰囲気

 それに対しタフトは充分な広さを確保したうえで、クルマの前半分はドライバーのため、後ろ半分は荷物のためと前後で機能を分けて、それぞれ最適化を図っている。これは画期的なことだ。

タフトは分厚いボディと薄いキャビンが特徴的。タイヤの偏平率が65%と、60%のハスラーより大径で最低地上高は10mm大きい。ちなみに、全長は3395mmと同じだ

 前席の頭上に設けられた「スカイフィールトップ」は、これがないとタフトに乗ってもらう意味がないとの開発責任者の思いから全車標準装備。

 一方、切り立ったフロントウインドウや、車内のいたるところに設定された収納スペース、汚れモノを積んでも簡単に掃除できる荷室など、両車に共通する部分は多い。

 この2台は似て非なり、非ながら似ている……といえそうだ。

タフトはルーフにかけて絞り込んでいることと、車高が低いことが後ろから見るとよりよくわかる

■デザインの印象は?

 同じくタフさや力強さをアピールする軽クロスオーバーのこの2台。でも、個性はそれぞれということがスタイルでわかる。

 初代のアイコンを踏襲しつつ、「遊び心」を随所に盛り込んだハスラーに対し、タフトは「Back pack スタイル」を掲げ、後席&ラゲッジに積みこんで楽しむという、より道具感を強調したコンセプトがある。

幌馬車がイメージのリアに回り込んだ個性的な2トーンカラーを持つハスラー(モノトーンもあり)

 軽自動車初のガラスルーフもタフトをアピールするデザインといっていい。上を向いて気持ちを上げてもらえるように……との思いから生まれた。

スカイフィールトップ(ガラスルーフ)が全車標準装備。最大の強みで最大の魅力! 室内から見るとこんなにも開放的

■乗り心地・走りがかなりいいといわれる2台。両車乗りくらべての印象は?

 後席も含め乗り心地の快適性ではハスラーのほうがそつがなく万人向けといえる。が、ロールを抑えた俊敏なハンドリングを持つタフトの“ドライバーズカー”を感じさせる走り味も好印象。

タフト
ハスラー

 動力性能はどうか!? NA同士では新開発エンジンに出力向上したISGを組み合わせるハスラーにやや分があるといえる。一方、ターボ同士の走り味を比べると、アクセルレスポンスとダイレクト感に優れるタフトに軍配を上げたい。

あえてタイトなコックピット感にした、というタフトの運転席まわり

■使い勝手はどうだろう?

 インパネのデザインも角と丸で対照的。ハスラーは運転席と助手席の間隔が広くサイドスルーができるのに対し、コクピット感を意識したというタフトは、あえて仕切られたつくりになっている。

タフト
ハスラー
フレキシブルボードで多彩な使い方ができるタフト
荷室に不満なしのハスラー
タフトの後席は充分な広さだが(上)、
その上をいくハスラー。空間の広さならハスラーだ

■安全装備は?

●タフト
「スマートアシスト」には17種類もの機能を搭載。車線中央維持と車線逸脱抑制などステアリングの制御がからむ機能や、路側逸脱警報機能を備えるほか、ダイハツ初となる電動パーキングブレーキの採用によるオートブレーキホールド機能やACCの停車保持機能を持つ点が優位。さらに、便利なADB(アダプティブドライビングビーム)やパーキングアシストの設定があるのもタフトの強みだ。

充実の安全装備となったタフト

●ハスラー
 最新版の「スズキ セーフティ サポート」の標識認識機能が対応する標識の種類がタフトよりもやや多い。ただし、全車速で追従可能なACCや車線逸脱抑制機能(スズキの軽モデル初)はターボ車に限られる。走破性に関する装備では、タフトのグリップサポートにはスイッチがなく自動的に作動するのに対し、ハスラーのグリップコントロールとスノーモードはスイッチ操作で作動する点が異なる。

ACCや車線逸脱抑制機能が全モデル標準ではないのがネック?

■ハスラーは快適性、タフトはより運転する楽しさを重視

「DNGA」と「ハーテクト」という新世代プラットフォームの採用が効いて、両車とも走りの実力は上々だ。基本骨格がしっかりしたおかげで、足まわりがより理想的に仕事をこなしている感覚が伝わってくる点では共通している。

 そのうえで、どちらもアクティブなカーライフを楽しみたい人向けのクルマだが、与えられた性格はそれぞれだ。

 ハスラーはそつのない、あくまで快適性を重視した仕上がり。これに対しタフトはややひきしまった、より運転する楽しさを積極的に感じさせる味つけ。どちらも見た目のイメージそのまんまという印象だ。

 動力性能はNA同士ならハスラー、ターボ同士ならタフトに軍配という印象。特にスプリットギアを用いたD-CVTを搭載するタフトのターボの走りはなかなか気持ちイイ!

 悪路は、どちらも走破性を高めるデバイスを装備する点では共通する。アプローチアングルはタフトの28度/ハスラーの29度と一歩譲るも、デパーチャーアングルは58度/50度とタフトの圧勝。

 ダイハツがやや遅れた感のあった先進安全装備についても、一気に追いつき追い越したといえそうだ。

 前述したパッケージングやユーティリティもそうだが、やっぱりこの2台、似ているようでけっこう違う。選ぶ楽しみが増えた!

やはりタフトのスカイフィールトップは高く評価したい。先進安全装備の充実ぶりも感心!

■結論こっちのクルマを推したいです!

 似て非なれど実力は拮抗していてまさに甲乙つけがたし。ハスラーの走りも快適で気になるところもなく、広さや利便性では上回る。が、装備類やコンセプトの新しさでやや先を行くタフトの辛勝としたい。点差は1点だ。

ハスラー95点、タフト96点! わずかながらタフトに軍配!
※ディーラーオプションの「メッキパック」は4万1316円、「ダークブラックメッキパック」は5万2536円(いずれも取り付け費込み)、※トランスミッションはすべてCVT

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