トヨタが、また新しい挑戦を始めた。水素エンジンを搭載したマシンで耐久レース参戦を開始したのである。
水素は、電気を発生させる燃料電池のとして利用できるだけでなく、燃料として直接燃やすこともできる。中学生の頃、化学の実験で試験管中の塩酸に亜鉛やマグネシウムなどの金属板を入れて水素を発生させ、アルコールランプに近付けてポンッと燃焼させるような実験は、誰もが経験しているだろう。
燃料電池は水素を酸素と結合させて電気を取り出しているのに対し、燃焼によって酸素と結合させ熱エネルギーとして取り出すのが水素エンジンの原理だ。
エンジン自体の仕組みは通常のガソリンエンジンとほぼ変わらない。空気と水素を混ぜて圧縮し、そこにスパークプラグで火を付ければ爆発的な燃焼が起こる。
文/高根英幸 写真/TOYOTA、BMW
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