コロナ禍で自動車株は値上がりしたのか? 自動車メーカーの今の経営状況を徹底分析!

どの会社の株がオススメか

 ここまで国内自動車メーカー7社(上場廃止のダイハツを除く)の2020年度決算の概要と株価の推移を見てきた。ではどの株が「オススメ」なのか。

 まずコンサバな方に最もオススメなのが、コロナ感染拡大が続くなかでも増益を果たし予想外のダウンサイドイベント発生時の対応能力の高さを2020年度決算で実際に示したトヨタ株。

 不確実性の高い状況が続くことを考えると、長期的に事業安定化に注力してきたことに対して評価したい。信用力対比で見ると2%後半の配当利回りも相対的に高く、安心して保有できる銘柄かもしれない。

 新型コロナウイルスの感染拡大がワクチンによって止まり、急激に経済は回復すると考える強気な見方の方にお勧めなのがスズキ株。

 インドのロックダウン期間中はクルマの保証を延長するなど顧客ロイヤリティのつなぎ止めに様々な施策を打ち、市場の反転をとらえる準備を行っている。

 電動化が遅れているという見方もあるが発電における化石燃料の比率の高い多くの国では燃費のいい小型車がしばらくは選好され、小型車専業のスズキが再評価される可能性も。株価がリスクを織り込みすぎていると考えるのであればチャンスと言えるかもしれない。

 そしてクルマ好きの読者にはホンダ株を推しておきたい。2050年の完全カーボンニュートラル化達成というゴールから逆算されたゼロエミッション化の行程など、高い目標を掲げてそれに挑戦・実現してきたホンダスピリットが再び発揮される過程を見るというのは夢があるではないか。

 「エンジンのホンダ」から「モーターのホンダ」に変わっていくのはやや寂しい部分もあるが、世界が変わる前に自らが大きく変わると宣言しているホンダを株主として応援するのも悪くない。

※以上は筆者の個人的な見解で、過去に筆者が所属した組織・団体の見解とは異なります。この記事の内容は可能な限り正確なものであるよう細心の注意を払っておりますが、この記事の完全性・正確性を保証するものではありません。またこの記事は金融商品の売買を勧誘するものではなく、実際の投資にあたってはご自身もしくはアドバイザーなどによるご判断をお願いいたします。

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