トヨタの新型ハリアーが登場してから約1年、デビューから売れまくっていたが、その勢いが1年たった今も変わらない。比較的高額なこのモデルが売れ続けている。
世界的なブームとなっているSUVカテゴリーにあって、それなりに高額なジャンルであるにもかかわらず、ハリアーの快進撃は続いている。
かつて(「いつかはクラウン」になぞらえて)「いつかはアルファード」と言われていたものだが、いまは「いつかはハリアー」になっているのだろうか。
ハリアーのなかでもどんなグレードが売れているのか。買っているのはどんな人たちなのか。魅力と購買層、売れ方などを調査した。
文/遠藤徹 写真/ベストカー編集部、TOYOTA
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■発売開始から1年経過したハリアー ハイブリッドは納車6ヶ月待ち!
昨年(2020年)6月17日にフルモデルチェンジしたトヨタ新型ハリアーが、登場後約1年経過した最近になってもますます売れている。
2021年6月中旬現在の納期は、売れ筋の「ハイブリッドZ」で今年12月末、ガソリンNA車で10月と長期間の「待ち」状態。推定バックオーダーは約4万台に達している。
生産工場ではフル稼働で対応しているが、それでも供給が追い付かない状況にある。納期は今年に入って一時短縮する傾向にあったが、最近になってサプライヤーからの半導体部品の供給遅れが発生し、再び先送り状態に逆戻りしている。車両価格が高いこともあって、販売店では嬉しい悲鳴が止まらない状況だろう。
最新の登録実績では2021年5月単月で6313台、前年同月比441.9%増、1~5月累計4万1036台、前年同期比330.6%増の急増ぶりである。5月単月の乗用車ブランド通称名別ランキングはヤリス、ルーミー、カローラに次いでなんと4位。上位は同じトヨタ車だが、いずれもコンパクト&小型クラスで、車両本体価格は140~280万円台という手頃な価格帯である。これに対してハリアーは300万~500万円のアッパーミディアムクラスの上級車であり、これだけ売れているのは大健闘といえる。
同クラスのSUVではRAV4、フォレスター、CX-8、CX-5、エクストレイル、CR-V、アウトランダーなどのライバル車が存在するが、これらのいずれの車種も大きく引き離してダントツのトップセラーモデルに君臨している。
この要因を首都圏にあるトヨタ系列店の営業担当者に取材すると「このクラスでは最も新しく、商品性が高く、利便性や安全面の装備が充実し、走りも良いので狙い撃ちでお客さんが購入してくれている。」とコメントしている。
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